日本照らした“物知りお母さん”岡江久美子さん、愛された庶民派の主婦感覚

[ 2020年4月24日 05:30 ]

岡江久美子さん 新型コロナ肺炎で急死

連想ゲームに出演していた岡江久美子さん(右、NHK公式サイトから)

 岡江さんは明るくさっぱりした「朝の顔」としてだけでなく“日本一物知りなお母さん”としても知られた。

 学生時代からクイズマニアで、近所のスーパーでクイズ企画があった時、220通も応募して1~3位を独占したほど。その実力を生かし1978~83年に出演したNHK「連想ゲーム」でレギュラー解答者として高い正解率を誇り、クイズの女王のイメージが定着した。

 結婚後もTBS特番「オールスター感謝祭」のクイズで無類の強さを見せ「賢い主婦」「物知りお母さん」と言われた。

 18歳でドラマデビューした当時から物おじせず、意見を通すタイプ。82年には清純派女優のイメージを崩し、写真集「華やかな自転」でヌードに挑戦する思いきりの良さもあった。底抜けに明るく買い物では1円でも安いものを買い求め、平気で列に並ぶ庶民派。「はなまる…」ではそんな主婦感覚が愛された。

 忙しい合間も子育てを最優先した。91~99年に出演したTBSドラマ「天までとどけ」は夏休み期間中に撮りだめ、「はなまる…」に出演していた17年半の間は毎朝5時半に起床して長女のご飯を作って、家から送り出した。「はなまる…」を降板し、ここ数年はテレビへの出演が減っていたのは、18年に94歳で亡くなった母親の介護のためだった。

 ▽連想ゲーム 1969年から22年続いたNHKの名物番組。男性が白組、女性が紅組に分かれてゲームで点数を競った。例えば「山」という問題に対し、キャプテンが「川」「頂上」「富士山」などのヒントを出して、回答者が正解を推理する。レギュラー回答者だった大和田と檀ふみ(65)は数々の名勝負を展開。「檀さん、大和田さん、檀さん」という名フレーズも生まれた。

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