巨人・戸郷 恩師が見た負けん気 高校時代に「とにかく鍛えた」下半身が快挙ノーノーの助けに

[ 2024年5月25日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人1-0阪神 ( 2024年5月24日    甲子園 )

<神・巨>ノーヒットノーランを達成した戸郷 (撮影・奥 調)
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 聖心ウルスラ学園(宮崎)で戸郷を指導した小田原斉監督(50)が祝福し、高校時代を振り返った。2年夏に甲子園を経験したことでプロを意識し、3年時に高校日本代表に選ばれなかった悔しさが右腕を支えているという。毎オフ同校で自主トレをしながら船で磯釣りに出掛ける趣味についても語った。

 我が子を見るような、祈るような思いでテレビを見ていました。もう、監督じゃなくて親の気持ちです。ここまで成長してくれるとは思わなかった。

 高校2年に夏の甲子園を経験し、そこから明確にプロを意識して頑張った選手です。スカウトは10球団近く来るようになりましたが、3年時に高校日本代表に選ばれなかった。その悔しさが彼を支えているんだと思います。その年の8月に行われた高校日本代表の壮行試合で、宮崎県代表として好投して負けん気の強さを見せました。大阪桐蔭を中心にスター選手がいた年代。今は逆に彼が世代のトップを走っている。

 毎年オフは約1カ月間、自主トレを私たちのグラウンドでしています。帰ってきたら、同級生やその保護者と魚釣りに行ってリフレッシュしていますね。毎年2回くらいは行っているようです。船に乗って磯釣りをしています。丸一日、磯で魚を釣って帰ってくる。一番多く釣れるのは、メジナみたいですね。

 高校2年の秋から1年間ほぼ毎日ブルペンに入ってピッチングをしていました。多い時は200球。少なくても30、40球投げ込みを、ほぼ毎日1年間続けました。それから下半身強化とウエートトレーニング。グラウンドが丘の上にあるので、400メートルの坂道を自転車で上るメニューも1日10本行い、とにかく下半身を鍛えました。今日も下半身がブレずに最後まで強いボールを投げていました。長年、高校時代からプロに入っても鍛えてきた下半身の強さが、今日も助けてくれたんじゃないかと思います。

 プロに行ってからフォークを覚えました。現役を引退した山口俊投手に習って、自分のものにしたそうです。学校には毎年何かしらの寄付をしてくれています。バッティングマシン3台に、ボールなどです。後輩である現役選手の大きな刺激になっています。(聖心ウルスラ学園監督)

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