阪神・岡田監督「全然、攻めようがない」 甲子園で屈辱の歴史的1敗 天敵戸郷に今季3戦3敗

[ 2024年5月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0ー1巨人 ( 2024年5月24日    甲子園 )

<神・巨>9回無死一塁、代打と代走を告げる阪神・岡田監督(中央)(撮影・北條 貴史)
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 阪神は24日、巨人戦で歴史的一敗を喫した。先発・戸郷翔征投手(24)に無安打無得点試合を献上。今年8月に開場100周年を迎える甲子園球場でノーヒットノーランを許すのは1965年の広島・外木場義郎以来59年ぶり。甲子園での伝統の一戦では36年の沢村栄治以来88年ぶり。巨人との共同プロジェクト「伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES~」と銘打たれたカードで屈辱を喫し、4カード連続でカード初戦を落とした。

 100周年のメモリアルイヤーの甲子園球場に負の歴史が刻まれた。戸郷の前に安打が1本も出ない。木浪の四球を足掛かりに1死二塁の同点のチャンスをつくった9回は、近本が一直、中野が空振り三振に倒れ、最後の抵抗が終わった。

 「各選手がヒットを打つしかないやんか。全然、攻めようがない。最後ぐらいやな、ノーアウトで出たけど」

 小刻みな継投で、決着が最後までわからない展開に持ち込んだ岡田監督は、半ばあきれ気味に振り返った。出た走者は失策の2人と四球の1人、計3人だけだった。

 序盤3イニングは9アウト中9個(二直含む)がフライアウト。金曜日の夜に“フライ”デーとなったのがけちのつき始め。左打者の外角ボールからストライクゾーンに曲がる「バックドア」のスライダーでカウントを稼がれたことも、後手に回る要因になった。「結局、低めのボールをな、フォークを振ってな」。指揮官は決め球への対応不足も嘆いた。戸郷にはこれで今季3戦3敗になった。

 「そら、ええピッチングをされたら、こんなもんやろうな。今のバッティングの調子やったらな」

 チーム打率はリーグワースト・228でこのゲームを迎えた。巨人戦に限れば、その数字は悪化し、カード別ワーストの・206と抑え込まれていた。その低調さがモロに響いた。甲子園でのノーヒットノーランは、65年の広島・外木場義郎以来59年ぶりで、甲子園での伝統の一戦では36年の沢村栄治以来88年ぶり。屈辱的な敗戦で今季、甲子園での巨人戦は初黒星。また4カード連続でカード初戦を落とした。

 阪神監督としてベンチからノーヒットノーランを目撃するのは、06年9月16日の中日戦(ナゴヤドーム)の山本昌以来2度目になった。「06年やった?2回目やなとは思ったけど」。ただ、この時は次のゲームから9連勝した。大事なのは、事が起きた後。「しゃあないやん、打てへんねんから。明日(25日)、どれだけバッターが奮起するかやろな」。やられっぱなしで終わるわけにはいかない。 (倉世古 洋平)

 ○…阪神が相手投手のノーヒットノーラン達成を許すのは、19年9月14日、中日戦(ナゴヤドーム)の大野雄以来、5年ぶり12度目(11人目)。甲子園では65年10月2日の広島・外木場義郎以来、59年ぶり6度目。巨人投手相手では1リーグ時代の36年9月25日の甲子園と、翌37年5月1日の洲崎で、どちらも沢村栄治相手に許して以来87年ぶり3度目で2人目。沢村の達成はプロ野球史上初と2例目だった。

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