亀山つとむ氏 我慢の野球はできている阪神だが…投高打低のままでは混戦抜け出せない

[ 2024年5月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0ー1巨人 ( 2024年5月24日    甲子園 )

亀山つとむ氏
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 【亀山つとむ 視点】甲子園球場100周年イヤーで受けた無安打無得点試合の屈辱を、現状を打開するきっかけにしなければならない。そのうち上向くと思っているだけでは、打撃の状態は上がらない。

 確かに戸郷の投球は良かった。力感はないのだが、球は切れていた。好投手に対しては、試合序盤から球数を投げさせるのがセオリーだが、ストライクを先行され、その形に持って行くこともできなかった。何か工夫がほしかった。

 この日を含めても1点差試合は13勝4敗。これが首位の順位と貯金につながっている。我慢の野球はできている。屈辱の中でそれぞれが、どうしたら点を取る流れにできるか自問自答してほしい。先頭打者は塁に出ることに全力を尽くし、足も使って、1本のヒットでも得点につなげるスモールベースボールの意識をもっと高めないといけない。強いて言えば、5回1死一塁での坂本の三ゴロ併殺。走者を進めて、左打者の木浪に回す手だてを考える場面だった。

 近本、中野が絡まないと打線が機能しないのが現状。28日からは打力のあるパ・リーグとの交流戦も始まる。いつまでも投高打低のチーム状況のままでは、連覇に向け混戦を抜け出すことは難しい。 (スポニチ本紙評論家)

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