ソフトバンク・柳田「振ったところにボールが来ている感じ」 オリ由伸撃ち&5戦連発意欲

[ 2022年10月12日 05:00 ]

フリー打撃を行う柳田(撮影・北條 貴史)
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 最終戦でV逸した「10月2日の悲劇」の雪辱だ!プロ野球クライマックスシリーズ(CS)は12日、ファイナルステージ(6試合制)が開幕。ソフトバンクは敵地でパ・リーグ覇者のオリックスに挑む。ファーストSでも爆発した柳田悠岐外野手(34)は4戦連発中。京セラドームでのオリックス戦は今季3勝10敗だが、好調の主砲が“鬼門”粉砕へ闘志を燃やした。相手にアドバンテージ1勝はあっても、ポストシーズン18連勝中の強さを見せる。

 苦虫をかみつぶしたような顔で敗戦後に悔しがった最終戦、2日のロッテ戦から9日後。同勝率でリーグ優勝を奪われたオリックスの本拠地に柳田が乗り込んだ。最終調整で計41スイングし柵越え13本。10月の4試合で4戦連発中と好調な上に、京セラドームの打球感覚もいいままだった。

 「打感が凄くいい、打感がいい球場と思う。当たったときの球の感触。そんな感じ。(打球が)いい響き、響きがいい感じです」

 今季チームが3勝10敗と苦戦した球場だが主砲の音感、打感はずっと良好だ。34歳の誕生日、9日の西武戦では満塁弾を放ったばかり。ポストシーズン(PS)では14年CSファイナルSの日本ハム戦から、通算11発が全て勝利につながる“PSギータ神話”も継続した。9月下旬から続く好調の要因を藤本監督は「低めのボール球を振らなくなった。ある程度、目付けをして来た球を振れている」と分析した。

 一方、本人は“確変突入”をにおわせる。「何も変えていない。たまたま振ったところにボールが来ている感じです」。5戦連発に関しても「打てたらいいです」と、さらりと言うところに勢いを感じさせた。

 V逸した「10・2」で24号を放ちながらも主将として責任を全て背負い込んだ。「僕がもっと打っておけば優勝してたかなと思います」。そして、12日からは雪辱の舞台。エース、山本との対戦から幕が開く。

 「いい投手なんで難しいと思うが何とか、何とかという気持ちで向かっていきたい」。通算の対戦成績は58打数10安打(打率・172)で2本塁打含む10打点。分は悪いが、決定力は印象付けている。今季も13打数2安打(同・154)だが5月3日に本拠地で満塁弾で4打点。「どんだけ抑えられても、どんだけ打てていても、その日の、その打席にならないと分からないもの。あとは気持ちでいきます」。レギュラーシーズンではオリックス戦が球団別最多タイの6発。頼もしい限りだ。7月24日には京セラドームで田嶋から2打席連発も放っている。1勝のアドバンテージがオリックスにあるのは確かだが、柳田には良好な打感と好調持続のアドバンテージがある。(井上 満夫)

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