オリックス・由伸も「短期決戦の鬼」 “鷹狩り”に自信 5冠エース「準備できている」

[ 2022年10月12日 05:00 ]

雄叫びを上げてキャッチボールを行う山本(撮影・北條 貴史)
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 リーグ連覇したオリックスは、2位ソフトバンクを京セラドーム大阪に迎え撃つ。予告先発された山本由伸投手(24)は、ポストシーズン18連勝中の鷹狩りに意欲。山本への期待を問われた中嶋監督が「愚問や」を連発したように、誰もが信頼する絶対エースが、2年連続のCS突破に導く。

 相手はポストシーズン18連勝中の「短期決戦の鬼」。その勢いを止める大役を託された山本は、普段通り柔和な笑みを浮かべながら強い決意を口にした。

 「短期決戦でも凄く力を発揮するチーム。アドバンテージもありますし、とにかく初戦を取ると、かなりのリードになると思うので絶対に勝ちたいです」

 絶対エース自身も、「短期決戦の鬼」だ。昨季ロッテとのCSファイナルS第1戦で4安打完封勝利などポストシーズン通算3戦1勝、防御率0・75。侍ジャパンとして出場した東京五輪でも2戦勝敗なしも、防御率1・59で、一発勝負の舞台では無敗を誇る。

 “鷹狩り”もお手のものだ。対戦成績は先発通算25試合で14勝8敗、防御率1・86。主砲の柳田には通算被打率・172。個人打者別では最多10打点を許すが、相性自体は悪くない。柳田が4戦4発となる満塁本塁打を放った9日CSファーストS第2戦をテレビ観戦し「さすがでしたね。“やべえ”みたいな感じでした。ああいう一発が勢いをつけてしまう。どの打者もですが丁寧に思い切って投げたい」と警戒した。

 日本一への足掛かりとなる大一番のマウンドにこれ以上ふさわしい投手はいない。会見で報道陣からエースへの期待を問われた指揮官からも、“中嶋節”で表現された絶大な信頼を受け取った。

 「それは聞いたらアカンよ。愚問や。(行けるところまで?)それも、愚問や。(柳田を警戒?)そこを抑えても、前後に打たれたら一緒。愚問や」

 もはや言葉はいらない。絶対エースにはポストシーズン全体の流れをつくる役割も託される。自身の今季最終登板だった9月30日のロッテ戦で7回2失点(勝敗付かず)から中11日となるが、不安は皆無。「疲れを取る時間もつくって練習する時間もできた。準備はできています」。昨季届かなかった日本一へ、「5冠右腕」が道筋を示す。(湯澤 涼)

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