広島・秋山 苦しみながらも本拠地初安打 手探りの打席内容…でも「ファンの皆さんも待っていたと思う」 

[ 2022年7月15日 04:45 ]

セ・リーグ   広島3-4DeNA ( 2022年7月14日    マツダ )

<広・D>3回に本拠地初安打を放った秋山(右)はナインに迎えられる (撮影・奥 調)
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 広島・秋山翔吾外野手(34)が14日のDeNA戦で本拠地初安打となる適時打を放った。本拠地3試合目での待望の一打は、19打席ぶりの安打と復調気配を示す一打にもなった。しかし、1点差での惜敗と白星には結びつかず、1日で阪神と並ぶ4位に逆戻りした。

 秋山は、本拠地で安打を見せられなかった2試合を「苦しい時間だった」と表現した。本拠地3試合目の一戦で、1打席目は二飛に倒れて18打席連続無安打。その悔しさをまとめて晴らす場面が重圧のかかる打席で訪れた。

 0―3の3回1死二、三塁。カウント2―2から外角低めに制球された直球を巧みなバットコントロールでさばき、強烈なライナー性の打球で一、二塁間を抜いた。本拠地初安打の適時打に祝福の拍手を受けながらも、一塁ベース上で表情を緩めることはなかった。

 「ファンの皆さんも(安打を)待っていたと思うし、僕自身も早く、その期待に応えたいと思ってやっていた。応援歌などがない分だけ、ファンの方の声援が直に伝わるという環境で、こういう瞬間のためにやっているのだな…と感じて、凄くありがたかった」

 重圧は力みにもなっていただろう。本拠地デビュー戦だった12日のDeNA戦では初の4打数4三振を経験した。また、パドレス傘下3Aに在籍していた6月上旬に新型コロナウイルスに感染するなど実戦を約1カ月離れ、2軍戦は4戦13打席での早期昇格。1軍で実戦勘を養う難しい調整を強いられていた。

 加えて大半の投手が初対戦となる。18打席連続無安打のうち第1ストライクを見逃したのが10度を数えるなど、手探りの打席内容がセ・リーグの投手に順応する難しさを表していた。「今は来た球をただ振っている打席が多い。打席を重ねたり、相手の球筋を自分の打席の映像で見たりして、打席の中で表現できるようにしていきたい」。3―4の7回無死一塁では遊ゴロ併殺に倒れたように、本領発揮はまだ先にある。

 「対戦を重ねていけば…と言っているうちにシーズンは終わってしまう。アメリカでも初見の投手との対戦が多かった中でやってきた。それを自分の中で乗り越えていかないといけない」。本拠地初安打で肩の荷が少しは下りたことだろう。巧みな打撃技術でコイ党を驚かせるのは、これからだ。(河合 洋介)

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