横浜商・繁野広夢　8回1失点8K、最後の夏の夢“兄弟対決”へ！同日同時刻に藤沢西の双子の兄も活躍

第104回全国高校野球選手権神奈川大会・2回戦   横浜商5－1川崎総合科学 （ 2022年7月14日    横浜 ）

＜横浜商・川崎総合科学＞先発した横浜商・繁野（撮影・藤山　由理）
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　第104回全国高校野球選手権（8月6日から17日間、甲子園）の出場を懸けた地方大会は14日、各地で継続試合を含む150試合が行われた。神奈川大会では横浜商の弟・繁野広夢投手（3年）と、藤沢西の兄・繁野夏輝内野手（3年）の双子が、別会場で同時刻に初戦をプレー。勝ち進めば直接対決が待つ25日の準決勝へ向けて、ともに白星発進を飾った。

　「初戦は勝とう」。横浜商・繁野広は、双子の兄・夏輝とそう言葉を交わしてきた。「今朝先発することが決まって。どのチームも初戦に苦しんでいたから不安な部分もあった」という5番・投手での先発マウンド。初回に田口廉（2年）の犠飛で先制してもらい「気持ちが楽になった」。伝統のYマークを左胸に輝かせ、8回3安打1失点。130キロ台後半の直球で押して8三振を奪い、危なげなかった。

　兄は「刺激し合う仲間」だ。9回から一塁の守備に就いた繁野広は「彼は守備がうまくて、一歩目の反応やハンドリングを学んでいる」。守備だけではない。「好きで得意」と話す打撃でも、体重移動で前に突っ込みがちな癖を、夏輝に指摘された。5回、右翼フェンス上段直撃の二塁打は、夏輝の助言が生きた一打だった。

　組み合わせ抽選会では数字が1つ違い。惜しくも隣のブロックとなった横浜商と藤沢西。対戦するには、両校とも25日の準決勝まで勝ち上がらなければならない。これまで対戦は、練習試合を含めても一度もない。「絶対やりたい、全力で投げて打ち取りたい」。最後の夏の夢である兄弟対決へ。同じ思いを胸に、息の合った白星発進を飾った。（藤山　由理）

　◇繁野　広夢（しげの・ひろむ）2004年（平16）8月26日生まれ、神奈川県藤沢市出身の17歳。小2から「遠藤少年野球クラブ」で野球を始め、中学は「藤沢リトルシニア」に所属。1メートル74、73キロ。左投げ左打ち。