古川学園・伊藤 父超えへのV撃、目標は聖地1勝&安打「どうにかお父さんを超えたい」

[ 2022年7月15日 04:00 ]

第104回全国高校野球選手権宮城大会・2回戦   古川学園4ー3石巻工 ( 2022年7月14日    石巻市民 )

<石巻工・古川学園>11回に決勝の適時三塁打を放った伊藤(左)(撮影・柳内 遼平)
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 必ず父の忘れ物を取りに行く。古川学園(宮城)の伊藤大斗(やまと)主将(3年)の父・徹さん(48)は、東北の捕手として91年夏の甲子園に出場。最後の夏に「どうにかお父さんを超えたい」と父が果たせなかった聖地での勝利&安打を狙う。

 「7番・二塁」で出場。6回に左翼線へ先制二塁打を放ち、延長11回は右中間へ決勝三塁打。3安打2打点の活躍に「打てない気がしなかった」と頼もしい。野球部主将に加え、学校でも生徒会長を務める「二刀流」。文化祭などの行事では全校生徒の前で即興のスピーチを任されるなど「大舞台」の場数を踏み「人前でしゃべることが得意。まとめる能力がついた」と言う。

 乳製品へのアレルギーが完治する小学3年まで本格的に野球を始めることができなかった。呼吸困難などの症状で入院を繰り返した末につかんだ白球を追う日々。スタンドで見守った父は「体が弱くて小さくて心配だったけどよく育ってくれた」と言った。昨秋と今春は父の母校・東北に敗れ「また戦えるように勝ち進みたい」と同校初の甲子園出場へ燃えている。(柳内 遼平)

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2022年7月15日のニュース