出水中央・坂口 152球熱投で昨夏代表・樟南から完投勝利 春から制球力磨き「自信が結果になった」

[ 2022年7月15日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権鹿児島大会・3回戦   出水中央3-2樟南 ( 2022年7月14日    鴨池市民 )

<出水中央・樟南>2失点完投の坂口
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 鹿児島大会の3回戦で、出水中央が昨夏代表の樟南を3―2で下し15年以来のベスト8進出を決めた。先発した右腕・坂口颯翔(はやと)投手(3年)が8安打2失点と粘りの投球を見せた。

 27個目のアウトを取った出水中央のエース坂口は、笑みを浮かべながら右手でガッツポーズした。152球の熱投で昨夏代表の樟南を相手に完投。「変化球でカウントが取れたので組み立てとして良かった」と喜んだ。

 自身の最速は136キロ。130キロ台の直球とスライダーを中心に走者を背負いながらも粘り強く投げた。5回に1点の先制を許したが、その裏の攻撃で味方打線が3番・徳田怜雅(2年)の2点三塁打などで3点を挙げて逆転。6回に1点を返されて1点差に詰め寄られるも「最少失点でいけば」と後続を斬って、終盤3イニングは無安打に抑えた。

 チームは5月の県選抜大会で4強入り。準決勝で春の九州大会を制した神村学園に6―8と敗れたが、力を付けてきた。坂口は「自分の直球と変化球はコントロールさえつけば通用する」と手応えをつかんだ。夏に向けてブルペンでは常に打者を立たせ、膝元に投げ込む練習で制球力を磨き、「自信が結果になった」と胸を張った。

 準々決勝では今春の選抜に出場した大島と激突する。プロ注目の146キロ左腕・大野稼頭央(3年)を擁する難敵だ。坂口は「自分が最少失点で抑え、ロースコアの展開で勝てるのがベストかなと思います」と勝利をイメージし、城須智也監督は「失うものは何もない。チャレンジャー精神でいきます」と話した。再び大物食いを狙いにいく。(杉浦 友樹)

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2022年7月15日のニュース