西武ドラ2佐藤、開幕ローテお眼鏡かなった 視力は0・3度入りゴーグル着用で“視界開けた”

[ 2022年3月22日 05:30 ]

オープン戦   西武4―1ヤクルト ( 2022年3月21日    ベルーナD )

<西・ヤ>力投する西武先発・佐藤(撮影・尾崎 有希)
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 暗雲垂れこめた西武の開幕ローテーションの「視界」が開けた。右内転筋の張りで登板回避した今井の代役として、ドラフト2位・佐藤(筑波大)がオープン戦最終戦で対外試合初先発。5回1安打無失点に抑えた。

 「必要とされているポジションでしっかりやることが重要。急きょ先発と言われても動じることなくできた」

 辻監督の「お眼鏡」にかない、中継ぎ構想から先発に昇格した。しかも、「(先発の順番を)変えたくない。頭の方がいいかなと考えている」との方針により、今井の予定だった開幕2カード目の初戦となる29日の日本ハム戦、新庄監督の札幌ドーム初陣に向かう。

 左腕の視力は0・3。誰か判別できなくても「とりあえず、あいさつする」と言う。これまで捕手の指のサインも二重に見えており、より見えづらくなるナイター登板に備えてキャンプ中に度入りゴーグルを注文。12日のロッテ戦から着用し「サインが見やすくなりました」と実感する。

 球の出どころが見えづらい投球フォーム。グラブの右手が打者方向に上がり、球を隠す。最速149キロの直球で打者を差し込んだ。初回の村上には4球連続直球で空振り三振。4回も直球で三邪飛。「球界を代表する打者から空振りを取れたのは自信になる」と喜んだ。大学時代は一球も投げなかったカーブとフォークも試した。

 オープン戦は計4試合で防御率0・82。ドラフト1位左腕の隅田(西日本工大)も開幕2戦目に内定し、新人2人が開幕の6枚に入るのは球団史上初だ。「友人が卒業証書を受け取ってくれる」と開幕日の3月25日に予定する卒業式は欠席。目を向けるのは初登板だけだ。(神田 佑)

 《新人2人は西武初》西武で新人投手2人が開幕ローテーションに入った例は過去に見当たらない。なお、79年には開幕2戦目に森繁和、2巡目の開幕5戦目に松沼博久が先発。01年には2巡目の開幕6、7戦に三井浩二、帆足和幸が先発した例がある。

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