日大三島の三塁コーチとエースは大親友 中学生からの夢は「一緒に甲子園へ」 夢の続きは夏へ続く

[ 2022年3月22日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会1回戦   金光大阪4ー0日大三島 ( 2022年3月21日    甲子園 )

<日大三島・金光大阪> 三塁コーチとして試合中に指示を出す日大三島・山口 (撮影・亀井 直樹)
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 【いっちーの球春胸キュン日記】日大三島の三塁コーチ・山口琉聖(るいと)君は大親友との夢をかなえました。

 エースの松永陽登(はると)君とは小学2年時からのチームメート。当時、遊撃の位置から眺める松永君のマウンド姿は「投げれば勝てるという安心感があった」と振り返ります。中学生になると二人は自然と聖地を目指すようになりました。

 「一緒に甲子園に行けたら良いね」

 それが日常の会話となりました。レギュラーをつかむため練習に打ち込みますが、1年秋に右手中指を骨折。「早く治せよ」。真っ先に声を掛けてくれたのが松永君でした。2カ月後に復帰した際には当時から4番の重責を担いながらも打撃練習に付き合ってくれました。苦しい時、常に隣で寄り添ってくれたことが何よりの支えとなりました。

 背番号14で迎えた二人の夢舞台。丁寧に磨いたピカピカのスパイクで自身の“定位置”に立ちました。永田裕治監督も「めちゃくちゃうまいランナーコーチや」と絶賛する判断力で、塁上の仲間に指示を出しました。初回に失点したエースには「よう粘った!」と声を掛けました。金光大阪に敗れたものの、聖地のマウンドに立つ球友の姿は「誇らしかった」とたたえました。「常に陽登の後ろを守っていたい」。夏は一緒に甲子園のダイヤモンドに!二人の夢はまだまだ続きます。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

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