中畑清氏 朗希が誠也が日本野球を世界へアピールだ

[ 2022年3月22日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル!】センバツ甲子園の応援席にブラスバンドが戻ってきた。25日にはプロ野球が開幕する。観客の人数制限は撤廃。3年ぶりに満員のお客さんを迎えることができる。

 まだ油断できないけど、新型コロナの感染状況がひと息ついての球春到来。大リーグも長いロックアウトが解除されてキャンプ、オープン戦に入っている。

 それなのに、浮かれ気分にはなれない。連日伝えられるウクライナの惨状…。戦争している国はこれまで遠く感じていたのに、今回は身近に思えてしまうんだ。

 泣いてる子供の映像が流れたりすると胸が張り裂けそうになる。何もできないもどかしさ。ただただロシアが早く侵攻をやめるのを祈るしかないんだよね。

 そんな中、野球を楽しめる日本の平和な環境に感謝したい。こんなときだからこそ、選手には一つ一つのプレーに集中して最高のパフォーマンスを見せてほしいな。2022年を日本野球が新しいステージに入る歴史的な年にしてほしい。

 その旗頭となるべく期待したいのが佐々木朗希(ロッテ)だ。じっくり大事に育てられてきて3年目。今年はキャンプから自己最速タイの163キロを連発している。いよいよ開幕からギア全開のシーズンになる。

 球速は165キロはいくんじゃないかな。先発ローテーションを守れば最低でも15勝。今年のロッテ打線は良さそうだし、かみ合えば20勝も夢じゃない。

 来年3月にはWBCが予定されている。大谷翔平(エンゼルス)と侍ジャパン二枚看板になるか、それとも山本由伸(オリックス)とのダブルエースか。今年のパフォーマンス次第で、夢がどんどん膨らんでくる。
 バットマンで注目したいのは鈴木誠也だ。5年総額約101億1500万円でカブスと契約。1年20億円だよ。そんな評価をされて、どれだけの成績を残すか。今後の右の日本人スラッガーに対する目安になると思う。

 160キロ右腕が「日本に佐々木朗希あり」を世界にアピールし、誠也が日本野球のレベルの高さを証明するシーズンに。戦争の早期終結、コロナの完全収束を祈りながら見守っていきたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2022年3月22日のニュース