阪神・青柳 ドラフト5位以下球団初2桁勝利へ24日DeNA戦先発「目標は13勝」10勝は通過点強調

[ 2021年8月24日 05:30 ]

キャッチボールで笑顔をみせる青柳(撮影・平嶋 理子) 
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 阪神の青柳晃洋投手(27)が23日、ドラフト5位以下(15年=5位)の入団では球団史上初の2桁勝利達成を改めて“通過点”と位置づけた。24日のDeNA戦で6年目で初の10勝に挑戦する中、13勝の目標設定は揺るがない。

 10勝は通過点にすぎない。初の2桁勝利がかかる一戦を控えた青柳は“その先”を見据えていた。

 「2桁勝ったことがないので、もちろん意識はしますけど、(以前から)言っている通り13勝が目標なので。まだまだ10勝で満足できないと思うので、頑張りたい」

 開幕から先発ローテーションを守り続け、15試合で9勝(2敗)、防御率1・87、勝率・818はいずれもリーグトップ。5月14日の巨人戦で3勝目を挙げてからは7連勝中の絶好調だ。東京五輪明けの初登板だった前回17日のDeNA戦では6回2失点の粘投。19年に並ぶ自己最多9勝目をつかみ取った。

 DeNAには今季3度の対戦で2勝無敗。対戦防御率1・35はセ・リーグ5球団では中日(同0・89)に次いで好相性を誇っても、「先週やってる相手なんで、なお警戒しながらやっていきたい」と緩みはない。

 15年ドラフト5位で入団して6年目。ドラフト制以降の生え抜き投手で5位以下の指名入団で10勝に到達した例は過去にない。「何でも初めてはいいことだと思うので、僕がなれるように頑張りたい」。変則投法の速球派ながら制球難や守備不安を抱え、当時は“隠し球”的な存在。いまや16年ぶりリーグ優勝へ向かう投手陣の先頭に立つまでになった。発掘と育成の成功例として球団史に名を刻む時が来た。

 22日の中日戦で秋山に9勝目で並ばれたばかり。「追いつけ追い越せの気持ちでやっている。秋山さんと勝利数が並んだので、チームメートですけど負けないように。先輩から勝てると思うと言われたので、しっかり勝っていきたい」。顔ぶれの入れ替わりが出始めた先発陣。中核を担う自覚と責任は一段と強まっていた。(須田 麻祐子)

 《6年目で初2桁なるか》ドラフト制以降入団の阪神生え抜き投手で2桁勝利を達成した過去23人のうち、指名順位が最も低かったのは94年川尻哲郎と09年秋山の4位。15年5位指名の青柳が10勝すれば更新する。青柳は6年目。前出の秋山は8年目の17年に初の2桁達成。チームで最も遅い達成は80年山本和行(71年1位)と92年仲田幸司(83年3位)の9年目。

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