福島敦彦氏 近江のしぶとさが如実に出た逆転劇、「まずは1点」の選択奏功 好守も後押し

[ 2021年8月24日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権2回戦   近江6ー4大阪桐蔭 ( 2021年8月23日    甲子園 )

<近江・大阪桐蔭>3回1死一、三塁、近江・西山はスクイズを決める(撮影・後藤 大輝)
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 【福島敦彦 迫球甲子園】近江のしぶとさが如実に出た逆転劇だったが、結果的に3回1死一、三塁からの2番西山君のスクイズで奪った1点が大きかった。大阪桐蔭相手に4点ビハインドの状況。トータル的にチャンスが多く来ないことを考えれば、打ってさらに好機を拡大したいところで「まず1点」を選択した。先発した山田君が直前の守りを「0」で抑えて立ち直りの兆しを見せたことも、影響したように思われる。

 2失策を記録したが「守り勝ち」でもあった。3回は1年生の遊撃手・橫田君が花田君の後方への飛球を背走して好捕。先頭打者の出塁を許さなかった。5、8回は捕手の島滝君がいずれも二盗を阻止し反撃の芽をつんだ。9回も先頭の野間君の強烈なライナーを岩佐君がキャッチ。抜けていれば勝負の行方は分からなかっただけに大きなプレーだった。

 大阪桐蔭は早々に4点を奪ったことで「受けの姿勢」になってしまったことが悔やまれるが、両チームともハイレベルな動きで、すばらしいゲームだった。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2021年8月24日のニュース