智弁和歌山 1カ月ぶり実戦制してベスト8! 次戦は中1日…中谷監督「全力で最善の準備をする」

[ 2021年8月24日 13:59 ]

第103回全国高校野球選手権 3回戦   智弁和歌山5-3高松商 ( 2021年8月24日    甲子園 )

<高松商・智弁和歌山>3回、生還した大西(右)を出迎える智弁和歌山・中谷監督(撮影・北條 貴史)
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 第103回全国高校野球選手権大会の第11日は24日、甲子園球場で3回戦が行われ、4大会連続出場の智弁和歌山(和歌山)が2大会連続出場の高松商(香川)を5-3で下し、8強進出を決めた。激闘を終えた智弁和歌山の中谷仁監督は笑みを浮かべ、久々にグラウンドで戦えた喜びを口にした。

 「試合をさせていただく素晴らしさを感じながら、勝てて本当にうれしいです」

 当初は19日に初戦を迎える予定だった。しかし、対戦校の宮崎商が新型コロナウイルスの影響で出場辞退。夏の甲子園で史上初の不戦勝となった。そのため、この日は7月27日の和歌山大会決勝以来、約1カ月ぶりの実戦。それでも中谷監督が「自分たちのできないことには執着せず、決まったことに全力で準備しようという心構えでいました」と振り返ったように、チームに動揺はなかった。

 選手も久々の試合を楽しむように躍動した。3回に4番・徳丸の右翼線を破る二塁打などで3点を先制。5回と8回にも1点ずつを加点した。投げてはエース右腕の中西が9回途中まで3失点の力投。140キロ台の直球に多彩な変化球をまじえ、高松商打線を翻ろうした。9回に2点を返されたが、最後は2番手・伊藤が一打同点のピンチを抑えて逃げ切った。

 中谷監督は「チーム結成当初から打線では5点、守備では2点以内に抑えることを目標にやってきました。よく頑張ってくれましたし、よく取れたと思います」と合格点を与える。中西についても、「最後まで行ってもらいたいなと思ったが、スタミナ切れというか…」と苦笑いを浮かべつつ、「でも、緊張感がある中、本当によく頑張ってくれたと思います。ちょっと制球がバラつくところもあったんですが、それも彼の持ち味かなと思います」と称えた。

 次戦は一転、中1日で26日に準々決勝となるが、それでもやるべきことは一緒だ。「いろいろな配慮をしていただいた中、もう一つ、試合ができることをうれしく思います。宮崎商業さんと試合をしたかったというのは本音ではあるんですが、こういう時代なので、僕たちのできることに集中したい。全力で最善の準備をしたいと思います」と力強く語った。戦わず敗れた宮崎商の思いも背負って、日本一へ突き進む。 

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