阪神・ロハス劇場で4連勝!“大当たり”先制弾にV死球 助っ人枠争い「いい悩み」

[ 2021年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5-2DeNA ( 2021年8月18日    東京D )

<D・神>8回、押し出しの死球を受けるも笑顔で起き上がるロハス(撮影・大森 寛明)
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 阪神は18日のDeNA戦に逆転勝ちし連勝を4に伸ばした。続投した伊藤将が勝ち越しソロを許した直後の8回、無死満塁としメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が押し出し死球を受け来日初の決勝点をもぎとった。2回には右中間へ5月18日以来となる先制の2号ソロ。「大当たり」の夜となった。

 助っ人らしく、豪快にかっ飛ばして決勝点――のイメージにはほど遠かったが、得た結果は最高のものだった。ロハスは最後も死球という「大当たり」で勝ち越し点をゲット。勝利以上の喜びなどなく、痛さもすぐに忘れた。

 「積極的に振っていって、チームのためにやりたいと思っていた。死球という結果だったけど何としても点を取りたいところ。チームのために勝ち越し点が取れて良かった」

 “大当たり”とはいかなかった伊藤将の続投を攻撃陣でカバーした。同点の7回2死一、三塁で打席に入り結果的に無得点で終わった新人左腕が、直後の守りで勝ち越しソロを被弾。嫌なムードになり始めたところで8回、先頭の糸原が二塁打。サンズは中前打で続き大山が同点打。佐藤輝が四球でつなぎ、回ってきた満塁機だった。

 エスコバーの150キロを超える速球に初球からフルスイング。2球で追い込まれたが、食らいついて3球ファウルで粘ると、6球目の引っかけたスライダーが左のスパイク裏をかすめて右足首付近を直撃した。ホームベースに背中をつけて寝転がった後、三塁ベンチに向かって両足を広げて苦笑い。ベンチにいたサンズらは、おおはしゃぎだった。

 偽りない、豪快な当たりも披露した。2回1死、カウント1―2から大貫のチェンジアップを右中間に運ぶ先制の2号ソロ。5月18日以来、出場16試合、50打席ぶりの一発に「いい感覚で打つことができた。先制することができてチームにいい流れを与えられた」と満足顔だった。

 五輪中断期間に米国に一時帰国し1週間ではあったが、家族と過ごした。1歳の息子・クルー君とは一緒にプールで泳いだり公園を散策するなど、良きパパぶりを発揮すると同時に心身のリフレッシュに成功した。

 前半戦は期待に応えられなかったが、後半戦は14日の広島戦から4試合連続安打とし5試合で1本塁打、3打点。井上ヘッドコーチも「チームの一員として1軍にいてほしいけど、ルール上の問題がある。いい悩みだよ」と激しさを増す外国人枠争いを歓迎した。

 「100%ではないが、少しずつ良くなっている」。この夜の大当たりが偶然でないことを、残り少ないチャンスで証明する。(長谷川 凡記)

 ▽ロハスの前半戦 5月8日DeNA戦のデビューから5試合連続無安打。18日ヤクルト戦5回の本塁打で来日初安打するまでの21打席連続無安打は、球団新外国人選手のワースト記録を更新した。以降も8試合で無安打に終わり、17試合で51打数5安打の打率・098、1本塁打、3打点と低迷した。

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