ソフトB・千賀“ゼロの金字塔”!救援陣も続き球団新42イニング連続無失点「自分で自分を追い込んだ」

[ 2021年8月19日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-0楽天 ( 2021年8月18日    楽天生命 )

<楽・ソ>4回2死三塁のピンチで岡島を三振に打ち取り千賀はガッツポーズ(撮影・篠原岳夫)
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 エースで新記録!ソフトバンクは18日、楽天に3―0で勝利。引き分けを挟み後半戦無傷の3連勝で、球団初の4試合連続零封にもなった。千賀滉大投手(28)が6回2安打零封で39イニング連続無失点のチーム新記録に到達。7回以降はリリーフ陣も続き、球団記録を42イニング無失点まで伸ばした。柳田悠岐外野手(32)、栗原陵矢捕手(25)の“金メダルコンビ”が適時打で援護射撃した。

 金メダリストの千賀が、チームの金字塔を打ち立てた。6回2死一塁、代打・ディクソンを中飛に仕留めた。7月14日楽天戦の4回から続いている連続無失点記録を39イニングとし、球団記録の「38」を塗り替えた。

 「もう後がない状況だと自分で自分を追い込んで投げた。(甲斐)拓也がうまくリードしてくれたおかげでいい投球ができた。チームが勝つことが一番大切なので、貢献できて良かった」

 6回2安打無失点で最速は159キロ。「久しぶりに良いスイッチが入った」と2回以降は毎回の6三振を奪った。復活した代名詞「お化けフォーク」では4三振。前回登板の7月6日ロッテ戦では3回途中、自己ワースト10失点と炎上した汚名を返上した。

 「前回はこのユニホームを着てふがいない投球をした。絶対、ゼロに抑える気持ちだった」。エースの自覚と責任で、左足首のじん帯を損傷した4月6日の日本ハム戦以来、4カ月半ぶりとなる2勝目を挙げた。

 じん帯損傷のリハビリは長かった。立って服は着れず、移動は全て“けんけん”。トイレに行くだけでも一苦労だった。「想像をはるかに超える大変さ。どのケガよりもしんどいレベル。野球が普通にできるだけで幸せだった」。チームメート含め、家族、支えてくれた人への感謝を結果で示した。

 千賀から無失点バトンを受けた救援陣も、最後までスコアボードに0を並べた。7回は嘉弥真、甲斐野が2人で1イニングを抑えた。8回は板東、9回は岩崎が締め、球団記録は42イニングまで伸びた。投手陣は4試合連続無失点となり、これも球団初だ。ダブルの快挙に、工藤監督は「点を取られないのは素晴らしいですね。甲斐が良くリードしてくれた」とバッテリーを褒め称えた。

 後半戦、無失点リレーを続ける鉄壁投手陣。千賀は「次に点を取られる投手がかわいそう。僕に回ってこないように祈っています」と笑顔。楽天戦は昨年7月7日から4連勝。楽天とは1ゲーム差の3位で、貯金3は6月25日以来。反攻の中心には復権したエースがいる。(福井 亮太)

 ▼嘉弥真(7回に登板し2/3回無失点)先頭バッターをしっかりと抑えることを意識した。無失点で次のピッチャーにつなぐことができて良かった。
 ▼板東(8回に登板し、1回3者連続三振)ずっと無失点でつないできていたので、何とか自分もという気持ちだった。
 ▼岩崎(9回に登板し1回無失点)勝てて良かった。みんなでつないでの無失点。少しでも記録を伸ばせるように全員で頑張っていきたい。

 《日本記録は52イニング》ソフトバンクが完封勝利。7月14日楽天戦の4回から続く連続イニング無失点を42イニングに伸ばし、43年4月と11年5月に記録した38イニングの球団記録を更新した。プロ野球記録は42年阪神、11年日本ハムの52イニングだが、ソフトバンクはどこまで伸ばせるか。また、8月13日の日本ハム戦からの4試合連続無失点は過去6度あった3試合を上回る球団新記録となった。

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2021年8月19日のニュース