広島・大瀬良はエースの自覚 4連敗を「止めるぞ、と」 7回零封&バットでも貢献「責任を持って」

[ 2021年8月19日 21:53 ]

セ・リーグ   広島3―1中日 ( 2021年8月19日    バンテリンD )

<中・広>勝ち星を挙げた大瀬良は、ヒーローインタビューを終えガッツポーズ(撮影・椎名 航)
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 広島のエース・大瀬良大地投手(30)が中日打線を7回5安打無失点に抑え、自身3連勝となる今季5勝目(3敗)をマークした。

 チームは試合前まで3試合連続零敗中。前日まで4連敗と苦しいチーム状況の中で自身は通常の中6日ではなく中5日での登板となった。だが、「連敗ということで、僕が投げてる時に止めるぞ、と。強い気持ちを持ってマウンドに上がりました」と大瀬良。相手エース大野雄との投げ合いで息詰まる投手戦が続いたが「ドラゴンズのエースの大野さんだったので、なかなか点数は取れないな、と思っていたんですけど。僕も点数をやらずに、先制点をやらないように粘り強く、はい。もう負けないようにという気持ちだけで投げました」と振り返った。

 自身の投球内容については「まっすぐも良かったと思うんですけど、まっすぐに対して強く振ってきている印象があったので、そこは(捕手の)坂倉と話をしながら。全体的にボールは良かったので、いろんな球種を使って。カット(ボール)が多くなったんですけど、うまくリードしてくれました」と“年下女房”坂倉に感謝した。また、侍ジャパンでも主砲を務めた鈴木誠が0―0だった4回2死三塁の右翼守備で左肘付近に擦り傷を負いながらスライディングキャッチして失点を阻止。「あのプレーもすごく大きかったですし、ところどころでナイスプレーをしてくれて本当に助けてもらいました」と野手への感謝も忘れなかった。

 自らバットでも貢献した。0―0のまま迎えた5回、2死一塁で打席に入った大瀬良は逆球となった外角低め直球をうまく流し打って右前打とし、一、三塁と自らチャンスを広げた。そして、続く野間の左前適時打で待望の先制点。これが広島にとって35イニングぶりに刻まれる得点だった。「打席に立てば打線の中にしっかり僕も入っていって、何かチームのためにと思って打席に入ってるんで。結果的に野間につなぐことができて、点数を取ってくれて、良かったかなと思います」。1―0のまま迎えた7回には1死一塁できっちり犠打も決め、野間と長野の連続適時打も呼び込んだ。

 わずか1点リードで6回まで81球。中5日での登板だったが、7回も打席に入って続投した。「球数的にも、いろんなこと考えても、いけるとこまでっていうふうな思いを持ってましたし、結果的にあそこまで(7回)かなっていうふうな感じです」。この日の勝利で2019年9月10日の対戦から中日戦4連勝となり、阪神、ヤクルトに並ぶカード別自己最多の13勝目。今後に向けては「前半戦すごくチームに迷惑かけましたし、後半戦はしっかり僕を中心に勝っていけるように。そういう責任を持ってマウンドに上がっていきたいと思っています」と最後までエースの自覚充分だった。

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2021年8月19日のニュース