関学・天野、同点2ランなど5打点 広岡監督の積極用兵が奏功

[ 2021年7月17日 15:16 ]

第103回全国高校野球選手権大会 兵庫大会 3回戦   関西学院10―5市西宮 ( 2021年7月17日    尼崎・ベイコム )

<関西学院・市西宮>6回裏1死二、三塁、遊撃前に決勝打を放つ関学・天野。3安打5打点の活躍だった
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 第1シードの関学が天野一稀(3年)の3安打5打点の活躍で市西宮を逆転で下した。

 3―5の5回裏無死一塁、天野は「打て」の指示に初球、高めに浮いた変化球をたたくと、打球はライナー性で中堅バックスクリーンに飛び込んだ。「何とかつないでまずは同点にするつもりでいた。まさか、あそこまで飛ぶとは思わなかった」と驚く一撃は同点2ラン。高校通算9本目の本塁打で、劣勢ムードから流れを変えた。

 6回裏には1死二、三塁で食らいついたゴロは遊撃への内野安打となり勝ち越し。8回裏1死一、二塁では中越え三塁打を放ち、ダメ押しの2点を加えた。

 初戦(11日・龍野北戦)は4番で2安打。試合前、広岡正信監督(67)は全選手を前に「気分転換の意味で、今日は3、4番を入れ替える」と公表。天野は「確かに4番と3番では気分も違いました」と刺激になったようだ。

 3番から4番となった初戦無安打の山口称大(3年)も先制された直後の2回裏、先頭打者として中堅左への安打を二塁打にする果敢な走塁を見せた。広岡監督は「あの走塁で反撃ムードができた」と、後に一時同点の生還を果たした。

 ベテラン監督は2回表途中から2番手の左腕・森津雄大(2年)をマウンドに送る継投策に出るなど早めに動いた。攻撃面でもセーフティースクイズに送りバント、強攻策と硬軟自在。4回裏には安打で出た主将に代走、さらに連続代打を送るなど用兵の妙を見せ「選手たちがよく動いてくれた」と会心の笑顔を浮かべた。

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