オリックス・由伸　2回完全で五輪へ弾み！先発濃厚な初戦ドミニカ共和国戦へ「ベスト出せる準備を」

マイナビオールスターゲーム2021第1戦   全パ4－5全セ （ 2021年7月16日    メットライフD ）

＜全パ・全セ（1）＞ベンチから全セの選手が見つめる中、力投する山本（撮影・坂田　高浩）
Photo By スポニチ

　並み居る強打者を力で抑え込んだ。全パ先発を務めたオリックス・山本が2回をパーフェクト投球。満面の笑みでマウンドを降り、「まだ初日。明日も、これからもしっかりと楽しみたい」と声を弾ませた。

　安定感抜群だった。先頭の坂本を145キロのフォークで遊ゴロ。2番・佐藤輝にはこの日最速154キロ直球で入り、153キロ外角直球で空振り三振に仕留めた。「オールスターで先発は経験できないことなので、うれしく思いました」。過去2回の出場ではDeNA・筒香、阪神・原口にそれぞれ本塁打を浴びた。「全員を抑えたい」と強い思いで臨んだ大舞台。その後もセを代表する長距離打者を寄せ付けなかった。

　新たな大役が待っている。東京五輪の開幕戦となる今月28日のドミニカ戦（福島）に先発することが濃厚となった。19年の第2回プレミア12ではリリーフで5試合に登板し、防御率1・80で世界一に貢献。侍ジャパン・稲葉監督は選出時に「先発、リリーフ両方できる非常に重要な投手」としていた。しかし巨人・菅野が代表を辞退するなど状況は一変。先発ローテは19日からの直前合宿の状態で決まる見込みだが9勝、防御率1・82、121奪三振と、いずれもリーグトップの右腕は先発の柱にふさわしい。

　盤石の投球で敢闘賞を受賞した山本は今後に向け「緊張感ある試合が続く。コンディションを整え、ベストパフォーマンスを出せる準備をして挑みたい」と気持ちを引き締めた。日本最高峰の右腕が勢いを付け、国の威信をかけた真剣勝負に挑む。