全セ・原監督 球宴初リクエストは「確信があったんだけど!」 大島“幻の本盗”は「本人の考え」

[ 2021年7月17日 22:00 ]

マイナビオールスターゲーム2021第2戦   全セ3―4全パ ( 2021年7月17日    楽天生命パーク )

<全パ・全セ>9回2死、マウンドで原監督(右)に声をかけられる栗林(撮影・坂田 高浩)
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 全セの先勝で始まった「マイナビオールスターゲーム2021」は17日、楽天生命パークに舞台を移して第2戦が行われ、全パが3安打3打点の島内宏明外野手(31)を筆頭に楽天勢の活躍で4―3と勝利。2年ぶり開催となった球宴を1勝1敗で締めくくった。島内は最優秀選手賞(MVP)に選ばれ、賞金300万円を手にしている。

 全セは2回、2試合連続スタメンとなった佐藤輝(阪神)が全パ先発左腕・宮城(オリックス)から球宴史上ルーキー5人目となる一発を左翼席に叩き込んで1点先制。だが、全パはその裏、杉本(オリックス)が全セ先発右腕・柳(中日)から左中間スタンドに一発を即座にお見舞いして試合は1―1の振り出しに戻った。全セは3回に2番手右腕・森下(広島)が2点を失ったが、1―3で迎えた8回には菊池涼(広島)、坂本(巨人)の代打攻勢が当たり、2人の連打に敵失も絡んで1点差とすると、代打・マルテ(阪神)が左前に同点打。3―3と試合を再び振り出しに戻したが、最後は広島の守護神・栗林が力尽きた。

 全セを率いた巨人の原辰徳監督(62)は8回に栗林が勝ち越しを許し、あと1死となったところで9回の守りがない可能性も考慮して、ここまで登板のなかった高梨(巨人)を登板させるなど最後まで全力采配。「選手起用という点で非常に気を使うところですけど、みんなに全員そこそこ役割を渡せたと。いいオールスターだったと思いますね」とまずは試合を振り返り、佐藤輝の先制弾については「全てを糧にする、そこが若さだから。非常に印象に残る、本人もいいホームランだったと思いますね」と満足げだった。

 1―3で迎えた7回裏の守備では球宴初のリクエストを要求し、リプレー検証の結果、判定が覆る名場面も。「いや、俺はあれは確信があったんだけど!(アウトだと?)それはそう思いました」と笑顔の原監督。無死一、三塁のピンチを名采配で無失点に抑えた直後の8回には2点を奪って3―3の同点に追いついた後、なおも続いた2死二、三塁で三走・大島が打者・鈴木誠(広島)の時に意表を突く本盗を敢行。フルカウントからのストライクだったため鈴木誠は打つしかなく、結果的には二ゴロで大島の本盗は“幻”に終わったが、原監督は「ケガがなくて良かった。それはもう本人の考え。緊張感のあるスリリングな、それぞれがいいオールスターだったと思うね」とコメントを残した。

 また、楽天生命パークでの球宴は東日本大震災が発生した2011年以来10年ぶり。原監督は「まだまだ我々は常に記憶の中に持たないといけないし、できることは協力していかないといませんね。改めて思いました」と話していた。

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