ヤクルト・村上 セ・リーグ史上最年少20号一番乗り! 今季最多の貯金6で2位浮上

[ 2021年6月14日 05:30 ]

交流戦   ヤクルト6―4ソフトバンク ( 2021年6月13日    ペイペイD )

<ソ・ヤ>4回無死一塁、中越え本塁打を放った村上(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 再会した11日、ヤクルト・村上はグラウンドで「やぁ!」と声を掛けた。元同僚のソフトバンク・バレンティンは「ヤー、ジャネエダロ!センパイダゾ!“オハヨウゴザイマス”ダロ!」と日本語でまくしたてた。2人の関係の親密さとともに、「令和の怪童」の豪胆さをうかがわせた。

 誰よりも早く20号に到達した。1―0の4回無死一塁。和田の初球、真ん中に入ったスライダーを完璧に捉えバックスクリーン右への特大2ランとした。

 「1打席目に三振をしてしまったので、この打席はしっかり修正して打席に入りました。良いスイングができた」。侍ジャパンの主軸候補として期待がかかる男。左腕の和田に対し、オープンスタンス気味に構えた前打席から「いつも通り普通にいった方がいい」と修正した。この対応力が、進化のスピードの一因。21歳4カ月での20号両リーグ一番乗りは怪童と呼ばれた中西太に次ぐ若さで、セ・リーグ最年少だ。

 球団の両リーグ最速20号はバレンティンが12年に記録して以来、9年ぶり。村上はリーグ最多184三振を喫しながら36本塁打で開花した19年を振り返り「一緒に野球して、いろいろ学ばせてもらいました」と15歳上のベテランに感謝する。

 助っ人が移籍後の20年開幕前にもインスタライブで交流。「120サンシンダケド、ダリツ・275、45ホン、120ダテン、チャンスネ」と三振を恐れないよう助言された。昨季は再びリーグ最多の115三振だったが打率・307、28本塁打、86打点と全3部門で5位以内に入った。

 チームはソフトバンクに3連戦3連勝。今季最多の貯金6とし、巨人と並び4月25日以来のリーグ2位に浮上した。村上は年間47本塁打ペース。13年にバレンティンがプロ野球記録の60本を放って以来の50発超えも夢ではない。「もっともっと打ってたくさんチームに貢献したい」。怪童の進化は底を見せていない。(青森 正宣)

 ≪ヤクルトの日本選手両リーグ20号一番乗りは初≫21歳4カ月の村上(ヤ)が10号に続き、20号も両リーグ一番乗り。ヤクルトの両リーグ20号一番乗りは89年パリッシュ、95年オマリー、99年ペタジーニ、12年バレンティンに次いで5人目。日本人では村上が初めてだ。また、21歳4カ月での達成は53年中西(西鉄)の20歳3カ月、54年中西(西鉄)の21歳3カ月に次ぐ年少3位。セでは58年長嶋(巨)の22歳5カ月を63年ぶりに更新する最年少到達になった。ちなみに、63年には王(巨)、97年には松井(巨)が両リーグ20号一番乗りを果たしたが、いずれも23歳0カ月。村上よりも1年遅い高卒5年目だった。

続きを表示

2021年6月14日のニュース