ロッテ藤原&岡「2球で2発」、プロ野球今季初の有観客試合で“史上初”初回2人連続初球弾

[ 2021年2月28日 05:30 ]

練習試合   ロッテ3―2西武 ( 2021年2月27日    高知・春野 )

初回無死、右越えに先頭打者弾を放つ藤原(撮影・会津 智海)
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 久しぶりだった。球場に響く大きな拍手。ざわめきや、メガホンを叩く音もグラウンドに響いた。2059人と数は少ないが、確かにファンがスタジアムに戻ってきた。高知・春野でのプロ野球の今年初めての有観客試合。初回、ロッテの1番・藤原が、西武・浜屋の初球、138キロの直球を捉えた。

 「集中していたので、あまり(拍手は)聞こえなかったけど、お客さんがいると気合が一層入る。やりがいも感じる」

 強い風に押されて、右翼席へ飛び込むプレーボール弾。昨年の3本塁打中、パ・リーグでは67年ぶり2人目となる「プロ1&2号が初回先頭弾」を放った男は「いつも1球目から本塁打を打てるように準備している」と振り返った。大声禁止の貼り紙もある中、ファンからも思わずどよめきが起き、ひときわ大きな拍手。興奮冷めやらぬうちに2番・岡も初球を叩いた。右翼へのソロで、プレーボールから2分、2球での2者連続本塁打。レギュラーシーズンでは過去、表裏合わせて42度の初回先頭から2者以上の連続本塁打があるが、2球連続は出たことがなかった。

 コロナ下で、12球団は1日からの春季キャンプを無観客で実施。2月中に予定されていた沖縄でのオープン戦も、無観客の練習試合に変更された。県独自の緊急事態宣言も発令していない高知で、有観客開催が実現。ロッテの1、2番コンビが、極めてレアな連続弾をファンに届けた。井口監督も「お客さんが入ると選手の気持ちも違う。ファンが喜んでいる姿も見られたし、またこういう形でやれたらいい」と笑った。

 12球団の選手は、無観客キャンプを1カ月過ごし寂しさを味わった。ファンも同じ。3月2日以降のオープン戦からは、制限つきながら有観客となる。やはりファンの力は偉大。3・26のセ・パ同時開幕へ。活気は少しずつ戻る。(横市 勇)

 《3球で2発は過去3度》レギュラーシーズンで、初回先頭打者から2者以上の連続本塁打は42度(3者連続5度を含む)。うち、3球で2発は56年8月1日南海が大映戦の初回表に蔭山和夫(初球)―大沢昌芳(2球目)、65年8月13日大洋が初回裏に近藤和彦(2球目)―桑田武(初球)、81年6月16日近鉄が日本ハム戦の初回表に平野光泰(初球)―吹石徳一(2球目)とあったが2球で2発はない。なお、ロッテは初回先頭打者から2者以上の連続本塁打をDeNA、オリックスと並ぶ最多タイの5度記録。ただし、69年6月13日近鉄戦の初回裏に山崎裕之―石黒和弘で記録したのが最後だ。

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