“俺もいるぜ”阪神・マルテ 今春初打席で大野雄撃ち 定位置確保へアピール開始

[ 2021年2月28日 05:30 ]

練習試合   阪神8ー1中日 ※特別ルール ( 2021年2月27日    沖縄・北谷 )

<練習試合 中・神>3回一死、マルテは高山の左前打で二塁に進み、マルをつくるマルテ(撮影・坂田 高浩)
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 存在を忘れてもらっては困る。阪神・マルテのそんな心の叫びがバットに乗り移った。初回、前打者・サンズが三振に倒れ迎えた1死満塁の今春初打席。大野雄の初球真っすぐを捉えた一打は三塁線を破る先制の2点二塁打。ファーストスイングで難敵を仕留めた。

 「(大野雄が)いい投手なのは百も承知。ストライクゾーンに来る球は積極的に打ちたい思いがあった。最初の実戦。ゾーンに来た球はしっかりと振っていこうと思っていた」

 来日3年目の今季は助っ人ながら定位置を保証されておらず激しい競争に身を置く立場。過去2年はいずれも初実戦で本塁打を放っており、二度あることは三度ある――まではいかなかったが、しっかりと結果を出した。

 2打席目は一転、粘りの姿勢もみせた。3回1死三塁、2番手・福と対峙(たいじ)し2ボール1ストライクから6球ファウルしボールを挟んで再び6球ファウル。最後は17球目の真ん中に入ってきた速球系を左前に再び適時打。肩にバットを乗せて構える新フォームも板に付いてきた。

 「ファウルを打とうと思っているわけではないが粘っていいスイングができ、いい結果が出たのはいいこと」

 宜野座キャンプ参加の野手で最後に実戦出場し、いきなり勝負強さを発揮。矢野監督からも「走者を置いて打つヒットは相手にダメージがあり、こっちとしては心強い打撃」と称えられた。

 今季は一塁を同じ外国人のサンズと争うことが想定される。ライバルが3打数無安打と沈黙した中で「逆襲の始まり」を告げる2安打3打点だった。

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2021年2月28日のニュース