巨人 “愛のムチ”に応えた阿部チルドレン 田中俊&立岡

[ 2020年9月19日 09:00 ]

<巨・神>ファームで日焼けした阿部チルドレンの田中俊(左)と立岡はお立ち台で笑顔を見せる(撮影・森沢裕)
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 こんがり焼けた肌が、雌伏の時を過ごしたことを物語っていた。16日の阪神戦で、お立ち台に上がった巨人・田中俊と立岡だ。

 体調不良の坂本と軽い腰痛の岡本が欠場。若手主体のオーダーで臨み、田中俊は「7番・三塁」、立岡は「8番・左翼」で出場した。田中俊は先制1号ソロを含む3安打2打点、立岡は4年ぶりの本塁打となる1号3ランを放つなど2安打4打点と活躍。田中俊は「やれることをやろうという気持ちだけだった。ここからが始まりかなと思います」、立岡は「前に飛ばせば何か起こるかなという思いで必死にいきました」と汗を拭った。

 2人の姿を見て、この日から虫垂炎の手術で離脱した元木ヘッドコーチの代行としてベンチに入った阿部2軍監督の“愛のムチ”を思い出した。

 就任直後の昨年の秋季練習。1軍と2軍を行き来する中堅選手に「若い選手を我慢して使わないといけないのが2軍。申し訳ないけど、チャンスは少ない。1軍に行きたかったら、その中で結果を残して、いつ呼ばれてもいい準備をしてくれ」と伝えた。

 田中俊は27歳、立岡は30歳。同じ能力なら、将来性のある若手が起用されるのは本人たちも重々承知のはず。阿部2軍監督の厳しい通達で、自分の立場を再確認して今季に臨んでいた。

 背水の覚悟も、立岡は2月に右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。実戦復帰は6月までかかった。「焦りはあった」というが、腐ることだけはしなかった。8月下旬には10代や育成選手に混ざって3軍戦に出場。筑波大や亜大、慶大…と大学生相手の試合で汗を流した。田中俊は出場機会を増やすため、外野守備にも挑戦。阿部2軍監督からは「小さくなるな、本塁打を狙うぐらい思い切ってスイングしろ」と打撃指導を受けた。

 炎天下のジャイアンツ球場で一緒に汗を流した2人の活躍に、阿部ヘッドコーチ代行は「めちゃくちゃうれしいよ」と真っ黒に日焼けした顔をほころばせた。この日のオンライン取材中、一番声を弾ませた瞬間だった。(記者コラム・青森 正宣)

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