阪神、大阪桐蔭・藤原を高評価 球団幹部「今年の高校生野手では一番」

[ 2018年3月27日 08:02 ]

阪神がドラフト候補としてリストアップしていることが分かった大阪桐蔭・藤原
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 阪神が現時点で、大阪桐蔭・藤原恭大外野手(3年)を高校生野手で最上位評価していることが26日、分かった。チームの補強ポイントは高校生内野手と即戦力投手だが、球団幹部は「ポジションにこだわらなければ、今年の高校生野手では一番」と絶賛。その藤原はこの日、第90回記念選抜高校野球大会2回戦・伊万里(佐賀)戦に「4番・中堅」で先発出場し、2安打2得点と貫禄を示した。

 補強ポイントという枠を取り外せば、この男が最高評価で間違いない。大阪桐蔭・藤原だ。球団幹部の熱い言葉が、藤原へのゾッコンぶりを物語った。

 「ポジションにこだわらなければ、今年の高校生野手で一番の素材は大阪桐蔭の藤原選手でしょう。走攻守三拍子を持ち合わせる好選手。2〜3年後には間違いなく主力になれる力を持っています」

 50メートル走5秒7、遠投100メートル、高校通算21本塁打――。走攻守三拍子を兼ね備え、1メートル81、78キロという均整の取れた肉体も持ち合わせる。常勝軍団の大阪桐蔭で1年夏からベンチ入りし、甲子園出場は今春で実に通算3度目。昨年は2年生ながら1学年上の清宮(日本ハム)、安田(ロッテ)らとともにU―18日本代表として、国際舞台も経験した。抜群の実力と実績を誇る藤原が、阪神の高校生野手リストの最上位に名前を挙げられるのも、うなずける。

 ただし最上位評価は必ずしも1位指名には直結しない。各チームにはドラフトで埋めるべき補強ポイントがあるからだ。今オフの阪神で言えば、チームの年齢構成上、次世代の猛虎を担う高卒野手、特に二遊間を守れる内野手がほしい。加えて即戦力先発投手も戦列に加えたい。一方で外野手は福留、糸井、高山、中谷ら層が厚い。戦力バランスを俯瞰して考えるならば、まずは高卒内野手と即戦力投手の補強を優先する必要があるわけだ。

 だが藤原は外野手。ここで葛藤が生じる。純粋にその年に最高評価の選手を指名するのか、それとも補強ポイントを優先するか…。そこで阪神は、いずれのケースにも対応できるように、藤原以外にも高校生野手では大阪桐蔭・根尾昂、報徳学園・小園海斗、早実・野村大樹らを上位候補に挙げるとともに、大学、社会人の即戦力投手のリストアップ作業にも余念はない。

 この日、伊万里とのセンバツ初戦に臨んだ藤原は2安打と躍動。昨年10月に発症した右膝痛で万全の状態ではないにもかかわらず、阪神の本拠地で格の違いを見せつけた。あとは補強ポイントとの兼ね合い。昨年は早々に清宮の1位指名を決定した阪神だが、今年は10月25日のドラフト当日まで慎重に検討を重ねていくことになる。

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2018年3月27日のニュース