花巻東・田中、MAX125キロで東邦斬り 幻惑150球完投

[ 2018年3月27日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会2回戦   花巻東5―3東邦 ( 2018年3月26日    甲子園 )

完投した花巻東・田中
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 2回戦3試合が行われ、花巻東(岩手)が準優勝した09年以来9年ぶりに初戦を突破した。大会屈指の強打線との前評判だった東邦(愛知)を相手に、田中大樹投手(3年)が5安打3失点完投。打っても3打点を挙げた。

 150球目。9回、2点差に迫られ、なお2死二塁のピンチで田中は101キロのチェンジアップを投じた。代打・朝倉を左飛に斬ると、うれし涙がこぼれた。09年以来の春1勝をつかんだ左腕は「優勝候補の東邦さんを倒せた。球速は出なくても、魂の入った球なら抑えられる」と、はにかんだ笑顔で言った。

 09年準優勝のエース菊池雄星(現西武)が大会中に出した最速は152キロ、12年の大谷翔平(現エンゼルス)は150キロだった。3度目センバツのエースは、この日最速125キロ。100キロ前後のチェンジアップとの緩急で8三振を奪った。昨秋公式戦23本塁打が出場校中トップ、チーム打率・398が同2位の東邦打線を手玉に取った。

 佐々木洋監督はエースに指名した理由を「投手は角度。勝つためには角度が大事」と説明。球速はないが、スリークオーターから右打者の内角へ食い込む球にほれ込んだ。大谷の代にも左腕・小原大樹(現日本製紙石巻)がいたように、球に角度のある左腕を育ててきた伝統がある。指揮官は「貴重なタイプ。左打者が主流の時代にいいんじゃないでしょうか」と評価した。

 大会前、プロ入りしたOBから菊池の16、大谷の17など背番号がデザインされたTシャツが贈られた。田中も練習で着用してテンションを上げ「球が速くても遅くても花巻東の左投手は勝つ投手」とエースの自覚を深めた。打っても2安打3打点と大谷ばりの「二刀流」の活躍。「力を合わせ粘り強く勝つのが自分たちの野球。(東北初の)日本一を目指している」と「雄星超え」を誓った。 (渡辺 剛太)

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