【キヨシスタイル】「打高投低」の春 結局はオフの過ごし方なんだろうな

[ 2017年4月4日 09:50 ]

DeNAの筒香
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 開幕3連戦を終えたプロ野球。今年はなにか違う。春先は「投高打低」の傾向が強いのに、各球場ともどんどん点が入ってる。セ・パ18試合の総得点は171。昨年同時期の137を大きく上回っている。

 まさに「打高投低」の春。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場したエース級がまだ一人も先発してないというのもあるけど、全体に野手の仕上がりが早くなっている。WBCに出ない選手もそこに合わせたんじゃないかっていうくらい早く仕上げて開幕を迎えているんだ。

 結局はオフの過ごし方なんだろうな。我々が現役の時代はオフは完全にお休み。野球を忘れて体も心も解放していた。今の選手はそれぞれジムに通ったりして体を鍛えている。筒香嘉智(DeNA)が一昨年の12月、自ら志願してドミニカ共和国のウインター・リーグに挑戦したように、オフを翌シーズンの準備期間として使っているんだ。

 時代は確実に動いている。私たちが労組・日本プロ野球選手会を立ち上げたのは1984年。各チームの主力選手が中心になってやらないと簡単につぶされる。阪神・真弓明信、中日・田尾安志、近鉄・梨田昌孝(現楽天監督)たち同期を中心に水面下で何度も集まって旗揚げにこぎつけた。

 東京地方労働委員会から労働組合としての資格を認められたのは翌85年末。機構側との交渉で最初に勝ち取ったのが「ポストシーズンの順守」だった。野球協約上、12月1日から1月31日までは球団から拘束されないはずの期間なのに「合同自主トレ」という名の強制練習が行われ、球団イベントにもかり出される。それが嫌でポストシーズンをしっかり守ってくださいとお願いしたのだ。

 球団側は選手に2カ月間の自由を与えるのが不安だったらしい。強制的な合同自主トレがなくなったのは89年。交渉開始からずいぶん時間がかかったけど、順守から28年たった今、選手は自覚を持ってオフを有意義に過ごすようになっている。

 もうそろそろ「ポストシーズン」を見直してもいいんじゃないかな。肉体的技術的に未熟な2軍選手にオフは必要ないしね。どうするのがベストか。選手会と機構側で話し合い、今の時代に即した「オフの決まり」をつくってほしい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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