岡崎真氏“まるで別人”村元、高橋組 ぎこちなさ消え疲労少なく演技後半も精度維持

[ 2021年11月14日 05:30 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第4戦・NHK杯最終日 ( 2021年11月13日    東京・国立代々木競技場 )

NHK杯最終日、アイスダンス・FDの演技を終え笑顔の村元哉中・高橋大輔組(撮影・小海途 良幹)
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 【岡崎真の目】村元、高橋組は昨年とはまるで別人のように生き生きとしていた。昨年はまだお互いにぎこちなさがあり控えめな演技になっていたが、今回はリズムダンスもフリーダンスも素晴らしい出来で、たどたどしい感じは全くなくなっていた。

 シングルとアイスダンスの一番大きな違いは相手がいるということだ。シングルの時は何でも自分のタイミングでやれば良かったが、常に相手に合わせなくてはいけない。慣れないことの連続で昨季は心身共に疲労度が高く、演技後半は動けていない印象があったが、今回は最後までしっかりと動けていた。昨年崩れたツイズル(多回転の片足ターン)も今回は同じ速度できちんと距離を保ちながら回転できており、練習の成果が感じられた。

 シングルの時はジャンプという得点源があるので、例えばターンを一つミスしても大きな影響はない。しかしアイスダンスは“大物”がない分、少しの乱れも許されない。ターンをミスすれば調和が崩れ、演技点にまで影響を及ぼしかねない。スケートの基礎の部分をシビアに採点される種目なので、さらに技術を高めていく必要がある。五輪代表争いはどうなっていくのか、注目していきたい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2021年11月14日のニュース