村元、高橋組 北京が見えてきた FD&合計でも日本歴代最高「この一年の成長」

[ 2021年11月14日 05:30 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第4戦・NHK杯最終日 ( 2021年11月13日    東京・国立代々木競技場 )

NHK杯最終日、アイスダンス・FDで演技をする村元哉中・高橋大輔組(撮影・小海途 良幹)
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 アイスダンスのフリーダンス(FD)で、本格的な国際大会初参戦となった結成2年目の村元哉中(かな、28)、高橋大輔(35)組(関大KFSC)が108・76点をマークし、合計179・50点で6位に入った。前日のリズムダンス(RD)を含め、国際連盟公認記録としては全て日本歴代最高点を記録。北京五輪代表1枠を巡る争いでリードした。シングルは男子で宇野昌磨(23=トヨタ自動車)、女子で坂本花織(21=シスメックス)の日本勢がそろって優勝し、ともにGPファイナル(来月9日開幕、大阪)出場を決めた。

 北京五輪を、くっきりと視界に捉えた。演技を終えた高橋は村元と熱い抱擁を交わし、互いの手を握った。「良かったね」。4分間を終え、充実の表情で声を掛け合った。前日のRD、この日のFD、そして合計点と日本歴代最高得点をそろえ、全日本選手権3連覇中の小松原組を初めて上回った。1枠を巡る五輪争いの潮目が一気に変わった。高橋は「細かい部分を抜きに、まとめられたのはこの一年の成長があった」と手応えを口にし、村元も「練習してきたことを発揮できた」と話した。

 FDは昨季から引き継いだクラシックバレエ「ラ・バヤデール」。妄想の世界で2人が踊る物語に、深く入り込んだ。冒頭のスピンから拍手を誘い、序盤3つのリフトを最高のレベル4でそろえた。終盤、2人が動きを合わせながら片足ターンを繰り返すツイズルを終えると、手拍子が湧き起こる。「お客さんがたくさん拍手をくれる景色を見て、やっと終わったんだなと思った」。演技中は観客の存在を忘れてしまうほどの熱演。小松原組を技術点で2・65点、演技点でも2・04点上回った。

 勝負の2年目。課題が毎年変わるRD曲は変更したが、昨季ミスが続いたFD曲は継続した。「1年で終わらせるのはもったいない。素晴らしい曲なので完成形を目指したかった」。RDの練習に集中しつつ、FDは演技構成などアレンジを加えた。「なじんだ曲とRDを替えて良いバランス。良い選択ができた」。進めてきた準備が実を結んだ。

 わずか2年での夢舞台が現実味を帯びてきたが、高橋は「GOE(出来栄え評価)で稼いでいけるように」とさらなる進化を見据える。日本男子として初めて五輪のシングルで銅メダルを獲得したレジェンドの異例の転向。村元との挑戦が、日本アイスダンス界の新たな扉を開いた。

 ▽アイスダンス北京五輪への道 日本の枠は1。最終選考会を兼ねる12月の全日本選手権の参加は必須で、以下の条件を満たす組から総合的に選考する。
(1)全日本選手権の最上位
(2)全日本終了時点での世界ランキング最上位
(3)全日本終了時点でのシーズン世界ランク最上位
(4)全日本終了時点での今季ベストスコアの最上位。

 ▽アイスダンス リフト、スピン、ステップなどのスケーティング技術と表現力で競う。シングルやペアと異なり、ジャンプはない。男性が女性を持ち上げる「ダンスリフト」が見せ場。リズムダンスは課題のリズムを滑るもので、今季は「ストリートダンス・リズム」。フリーダンスは音楽を自由に選ぶ。日本の五輪最高成績は06年トリノの渡辺心、木戸章之組、18年平昌の村元、クリス・リード組の15位。

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