京都成章 京都工学院を完封で破り、8大会連続14度目の花園 指揮官満点評価も大島主将は「30点」

[ 2021年11月14日 18:40 ]

全国高校ラグビー大会京都府予選決勝   京都成章25-0京都工学院 ( 2021年11月14日    京都市・宝が池球技場 )

相手のタックルをステップで交わして敵陣深くに切り込む京都成章のSO大島泰真主将(3年)
Photo By スポニチ

 昨年度花園準優勝の京都成章が京都工学院を25―0で下し、8大会連続14度目の花園出場を決めた。

 京都成章は前半6分、高校日本代表候補のSO大島泰真主将(3年)のPGで3点を先制すると、同9分にはフランカー辻桜児(3年)、後半19、26分には高校日本代表候補のフッカー長島幸汰(3年)がいずれもラインアウトを起点にしたモールからインゴールに飛び込んでトライを決めた。

 再三、インターセプトを許した守備面に課題は残したが、そうして招いたピンチの芽も素早い戻りで摘み取り、京都工学院を完封。地力の差を見せた。

 歓喜に沸くチームメートの中で今季の京都成章でただ一人1年時から主力として花園を経験してきた大島主将は「もうちょっとボールを動かしたかった」とやや不満顔。この日のチームに与えた点数も「30点」と「100点」を付けた湯浅泰正監督(57)とは対照的に辛口だった。

 8日にチームミーティングを開いてゲームプランを細部まで練り上げた。事前に基軸となるプランを作成したのは自称「ラグビーオタク」の大島主将。参考にしたのは井上正幸氏が著した戦術書やオーストラリア代表など海外ラグビーの実戦映像の数々。チームメートと納得のいく結論が出るまで議論した。その結果、時刻は午後4時30分から午後7時30分に。あっという間に3時間が経過していたという。コロナ禍の中、現チームが初めて体験した本格的な有観客試合。緊張からバックス陣の動きが硬くFW戦偏重のゲームとなってしまったところに大島主将の誤算はあったが、これで新たな課題も見えてきた。

 大島主将がチームメートと目指すのはもちろん京都成章初の全国制覇。「あと70点。まだ、1カ月もありますから。全国の人に僕らのラグビーを見てほしい。発表会みたいなもんです」。戦術研究とそれを実現するための練習と体づくり。昨年準Vのさらにその先へ。伸び代はまだまだある。

続きを表示

2021年11月14日のニュース