【コラム】戸塚啓

内田&長友 試合に出続けることの重要性

[ 2014年11月27日 05:30 ]

チェルシー戦で競り合うシャルケのDF内田(左)
Photo By 共同

 いい選手の定義とは何だろう。

 色々な要素が思い浮かぶ。そのなかでも、「試合に出続ける」ことは重要度が高いと思う。

 ケガをしないことはピッチに立ち続ける前提で、それに加えて監督に左右されないことも大切だ。監督が代われば戦術は変わり、それに伴って選手起用の序列にも変化が及ぶ。不振に喘ぐチームを任された監督は、しばしばスタメンに手を加える。立て直しの最初の手段であり、自らの色を打ち出す手立てだからだ。

 長友佑都が所属するインテルは、マッツァーリからマンチーニへ監督が代わった。新監督のもとで初のリーグ戦となった23日のダービーで、長友は先発フル出場した。左サイドを定位置とするドドが加入した今シーズンは、右サイドで起用される機会が増えている。ブラジル代表の新鋭に左サイドを「奪われた」という見方もあるが、それならば、長友は右サイドのポジションを「奪った」として評価されるべきだ。

 2011年1月のアジアカップ後に長友が加入してから、レオナルド、ガスペリーニ、ラニエリ、ストラマッチョーニ、マッツァーリと、5人の監督がインテルを率いてきた。その誰もが、長友を信頼してきた。
インテルで6人目の監督となるマンチーニのもとでも、確かな第一歩を記した。監督交代に左右されることなくゲームに絡んでいく長友は、いい選手と言うことができるはずだ。

 内田篤人のシャルケも、10月に監督が代わった。イタリア人のロベルト・ディマッテオがやってきた。シャルケに加入してから5人目の監督だ。これまでの監督と同じように、ディマッテオも内田を右サイドバックに指名している。すでに実績を積み上げてきた選手とはいえ、それだけが理由ではないだろう。

 現地時間25日に行われたチャンピオンズリーグのチェルシー戦でも、内田は持ち味を発揮した。攻撃の活路を見いだせないチームにあって、右サイドからの攻め上がりは間違いなく効果的だった。ある監督に重用され、その監督とともに移籍する選手もいる。試合に出続けるという意味で、こちらもいい選手と言うことができる。

 ヨーロッパでプレーする日本人選手は、外国人選手だ。チームの戦力アップを促す存在でなければならないから、コンスタントにゲームに絡むのは当然とも言える。

 それでも、外国人選手として出続けるのは簡単ではない。所属クラブの勝敗は見落とせないが、ピッチに立ち続けることはもっと評価されていいと思うのだ。(戸塚啓=スポーツライター)

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