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城彰二氏 ドイツ戦鍵は高い位置でのボール奪取

[ 2022年11月23日 04:50 ]

W杯カタール大会1次リーグE組   日本―ドイツ ( 2022年11月23日    ハリファ国際競技場 )

ボール回しをする(左から)遠藤、町野、鎌田(撮影・小海途 良幹)
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 ドイツは以前のパワフルなサッカーからパスワーク重視でボールをつなぐサッカーになり、さらに強くなった。4―2―3―1が基本形だが、攻撃時は左サイドバックのラウムが思い切り高い位置を取り、DFは3人になる。守備時は4―4―2のような形で守る。各ポジションに世界的な選手がいるうえに、特徴的な戦術をとっている。

 攻撃のカギを握るのはドイツの心臓と言われるMFキミヒで、攻撃のスイッチを入れるだけに、彼をどう止めるか。ニャブリも簡単には止められない技術がある。テストマッチで対戦したイングランドも、何度もプレスをかけに行ってはがされる場面があったが、攻撃力は世界屈指だ。

 日本はドイツに対して「なるべく高い位置でボールを奪えるか」がポイントになる。我慢してしっかり守り、前線からプレスをかけてショートカウンターで攻めることになるが、プレスは一度や二度などでなく3度は追う必要がある。日本代表は最近の試合で「どこでボールを奪うか」が統一されていない。相手が弱ければ奪えるが、技術が高いチームが相手の場合は、「どこで」を意思統一しないとうまくボールを奪えない。主導権は握れないだろうが、我慢して守って奪ったら連動してショートカウンターで攻める。この時何人連動して攻められるかが重要になる。

 守田が出られるなら鎌田はトップ下に入ることになり、ボランチの遠藤とともに日本のキーマンになる。チャンスは必ずある。そのチャンスをものにできるかどうかということになる。(元日本代表FW、スポニチ本紙評論家)

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2022年11月23日のニュース