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久保「牙を見せないと」 森保ジャパンの21歳“開幕男”が狙う最年少ゴール

[ 2022年11月23日 04:50 ]

W杯カタール大会1次リーグE組   日本―ドイツ ( 2022年11月23日    ハリファ国際競技場 )

ボール回しをする久保(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 日本代表のMF久保の顔に決意がにじんでいた。どこが相手だろうと、腰が引けては勝負にならない。「そもそも守備に回るつもりでやろうとは思っていない。牙を見せておかないといけない」。日本のW杯最年少得点記録は02年日韓大会に出場した稲本潤一が持つ22歳259日。ドイツ戦でゴールネットを揺らせば21歳172日に更新し、日本の歴史の一ページをまた塗り替えることになる。

 数々の世界大会を経験している久保は開幕戦を大好物にしている。記憶に新しいのが21年の東京五輪の南アフリカ戦。0―0の後半26分、ペナルティーエリア内の右で仕掛け、DFを少しずらしてコースをつくると左足を振り切った。ボールは遠いサイドのポストを叩いて、ゴールネットを揺らした。値千金の決勝弾。これでチームは波に乗った。

 「自分で分かっていなかったが、東京五輪の開幕戦でも結果を出せているので、そこはポジティブに捉えたい」。飛び級で出場した17年のU―20W杯でも1次リーグ初戦の南アフリカ戦で途中出場ながらMF堂安の勝ち越し弾をアシストした。同年のU―17W杯でも同ホンジュラス戦で1得点1アシスト。カテゴリーの違う3大会の開幕戦で結果を残して勝利に導き、全てで1次リーグを突破した。

 順風満帆なキャリアではなかった。19年の欧州挑戦後は定位置をつかめずに苦しんだ期間は短くない。日本代表では初ゴールが遠く、6月の4連戦で序列の低下を実感した。「今回のW杯もぎりぎりでなんとか滑り込んだ感覚が自分の中にある。W杯の開催時期も含めて、持っているなと」。数々の苦難を乗り越えてきた“開幕男”が、新しい景色を見る旅路の号砲を鳴らす。

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2022年11月23日のニュース