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クロアチア モドリッチ不発でドロー発進 モロッコの赤に染まり“アウェー状態”決定機も少なく…

[ 2022年11月23日 21:17 ]

W杯カタール大会1次リーグB組   クロアチア0ー0モロッコ ( 2022年11月23日    アルベイト・スタジアム )

引き分けに終わり、スタンドの声援に反応するクロアチア・イレブン(AP)
Photo By AP

 前回18年サッカーW杯ロシア大会準優勝で1次リーグF組のクロアチアが23日、モロッコと対戦し、0―0で引き分けた。前回の大会最優秀選手で4度目のW杯出場となったMFルカ・モドリッチ(37=Rマドリード)が世代交代の進むチームをけん引したものの得点を奪えず、前回3位でFIFAランク2位の優勝候補ベルギーがいるグループで勝ち点1発進となった。

 モロッコのサポーターで真っ赤に染まったスタジアム。クロアチアがボールを持つとブーイングが起きる“アウェー状態”で、モドリッチが奮闘した。左サイドを再三攻められた前半、自陣深くまで戻ってファウルで止めるシーンが3度。攻撃でも相手守備のわずかな隙間を通すスルーパスに加え、前半終了間際にはミドルシュートでゴールを脅かした。

 「ロシアでの経験は忘れられないし、自分の心の中で消えない」と話す前回大会。アルゼンチンのいた1次リーグを3戦全勝で1位通過し、準々決勝は開催国ロシアをPK戦、準決勝はイングランドを延長で破り、決勝へ進出した。フランスに2―4で屈したが、高い個人技と強固な組織力を融合させて粘り強く戦い、初出場で3位に入った98年大会を超えてモドリッチ自身も大会MVPに輝いた。

 だが、チームは若返りの途上にある。W杯予選を1敗のみで通過し、欧州ネーションズリーグでも好調と強さは保っているが、4年前の決勝で先発して今回もメンバー入りしたのはモドリッチやMFコバチッチ、DFロブロンら5人だけ。「新しい血とエネルギーを持つ有望な若い選手がいる。別の大会と考えなければ」と準優勝のアドバンテージはないことを強調していた。

 初戦はモドリッチらベテラン頼みの場面が目立ち、決定機を多くつくれずにスコアレスドロー。過去5度の出場で初戦白星の98、18年大会は躍進しただけに、やや不安なスタートとなった。「優勝したら引退してもいい」というモドリッチの悲願へ、大会中のレベルアップが必要となる。

 <モロッコ>前回準優勝の強豪を苦しめ、引き分けた。前線からのプレスで相手攻撃を封じ、世界最高のサイドバッグと称されるDFハキミとMFジエシュのコンビで右サイドの崩しからクロアチアを脅かした。ジエシュは元日本代表監督で8月に解任されたハリルホジッチ前監督との確執から代表引退を表明したが、レグラギ監督就任を機に代表復帰。無得点で金星こそならなかったが、貴重な勝ち点1を手にした。

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