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MBS大吉洋平アナウンサーの「温泉書き流し」

鹿児島県指宿市 砂むし温泉「砂楽」 砂の熱と圧で老廃物と邪気が抜けていく…

[ 2018年9月26日 13:39 ]

指宿名物の砂むし温泉。老廃物と自分の邪気が体から押し出される気がします
Photo By 提供写真

 その昔、地下から湧き出る得体の知れない熱泉に療養効果があると気が付いた先人たちには、温泉ソムリエとしてただただ頭が下がります。しかし、湯気が立ち上る砂浜を前に、この熱砂に埋もれてみたらどうなるのだろうと試した指宿の旅人たちには畏敬の念を抱かざるを得ません。

 今回ご紹介するのは鹿児島県指宿市の名物、砂むし温泉・砂楽(さらく)です。湯につかるのではなく、海岸沿いの温泉で熱された「砂」の中に入り楽しみます。江戸時代から湯治目的で利用されていたのだとか。浴衣を身に着け砂場へ。「砂かけさん」と呼ばれる係の方がスコップを使いどんどん体に砂を盛ってくれます。

 深く掘れば温度は上がります。泉源は90度もあるのですが、砂と熱源との関係を熟知した砂かけさんが心地の良い温かさに調整してくれます。砂の重みで負荷がかかると同時に全身から汗が。この熱と圧が血管を刺激し全身に血が巡っていくのが分かります。

 溜まりきった老廃物と自分の邪気が、身体から押し出されていくような感覚。少し息苦しいぐらいが丁度良い。私は毎回、最後は卵の殻を破るように一気に砂から起き上がります。砂からの解放と全身にあたる鹿児島湾からの海風。温泉卵にはなりませんが、何だか完全に出来上がった気分。この瞬間が一番好きです。

 ◆指宿温泉砂むし会館「砂楽」 鹿児島県指宿市湯の浜5の25の18。(電)0993(23)3900。料金は大人1080円、小学生以下590円。受け付けは午前8時半〜午後8時半(午後9時閉館)。平日は正午〜午後1時まで清掃のため休止。

 ◇大吉 洋平(おおよし・ようへい)1985年(昭60)8月23日、兵庫県生まれの32歳。甲南大卒。2008年、MBSに入社。高校時代にオーストラリア、大学時代は米国にそれぞれ1年留学していたことから英語でのリポートも得意。担当番組は「せやねん!」、「ちちんぷいぷい」など。

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