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MBS大吉洋平アナウンサーの「温泉書き流し」

あっという間に仲間が出来る大分の秘湯「なかま温泉」

[ 2019年4月24日 16:25 ]

なかま温泉の外観
Photo By 提供写真

 湯を共にすると心が通
う。肩から湯気を出す目
の前の他人に対し、この
人は何故こんな辺鄙(へ
んぴ)な所まで来て温泉
に浸かっているのだろう
かと考えてみたり、目を
細め、湯煙越しの景色を
眺める見知らぬ人のそば
で、この人は何を思いな
がら今この湯に身体を任
せているのだろうかと想
像してみたり。
 
 歴史故の色褪せた風合いが漂う場所ではそんな気持ちになることが多いのです。皆いろいろ疲れているに違いないと勝手に仲間意識を持ってしまうのも秘湯の楽しみ。大分県中津市山国町中にある「なかま温泉」は地名の中摩に由来するものの、その名の通りあっと言う間に仲間ができる温泉でもあります。

 ひとたび湯船に入れば、どこから来たのかの質問が。この辺ではトロトロのアルカリ性泉がいかに珍しいか力説する常連客達の大分弁が浴室にこだまします。毎年雪解けが早い土地があり、そこを掘れば温泉が湧くのではないかと誰かが気付き、地域の方々が出資して掘り出したのがこの温泉の始まりだという話も聞けました。
 
 祖父母宅に帰省中、ドライブの途中に車を停めた道の駅の隣にあった温泉で、まさか仲間ができるとは。温かい源泉は雪のみならず人と人との境界線も溶かすものだと感じた瞬間でした。これだから片田舎の名湯を探す一人旅はやめられません。

◆なかま温泉 大分県中津市山国町中摩3485の1、電話0979(62)2655。大人300円、小学生100円。年中無休、営業時間は午前11時~午後9時。

◆大吉 洋平(おおよし・ようへい)1985年(昭60)8月23日、兵庫県生まれの33歳。甲南大卒。08年、MBSに入社。高校時代にオーストラリア、大学時代は米国にそれぞれ1年留学していたことから英語でのリポートも得意。担当番組は「せやねん!」「ちちんぷいぷい」など。

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