MBS大吉洋平アナウンサーの「温泉書き流し」

徳島県三好市「大歩危温泉 サンリバー大歩危」名勝の絶景を独り占めできる極上の穴場

[ 2018年6月27日 14:05 ]

眼下には名勝大歩危渓谷。時間の過ぎるのも忘れ、あわや帰りの電車に乗り遅れるところでした
Photo By 提供写真

 四国山地を流れる吉野川の激流によって生み出された美しい渓谷、大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)。一説には大股でも小股でも歩くと危ないという理由からこの名前が付けられたと言われています。険しい地形を意味する古語、歩危(ほき・ほけ)に由来しているという考えもあり、昔は人が訪れるのは困難だったということが想像できます。

 今回ご紹介するのはそんな大歩危と小歩危のちょうど中間に位置し、名勝・大歩危渓谷を眼下に望む温泉宿、徳島県三好市にある「サンリバー大歩危」です。過去には人を寄せ付けなかった秘境。しかし、今では鼻歌交じりでその恵みを享受できる極上の穴場です。

 大きなガラス窓が特徴の大浴場と、山々に囲まれた露天風呂があります。施設の5階にあるこの露天風呂から吉野川を見下ろすと、この距離でも泳ぐ小魚が見えるのでは?と思うほど透明度が高く、心を奪われました。川のせせらぎに耳をすませていると、遠くからガタンゴトン、ガタンゴトンと迫りくる音が。立ち上がって見ると遠くに鉄橋を走る列車が見えました。JR土讃線です。

 私もこれに乗ってやって来たので親近感がわきました。車中の旅人たちに「お先です」と思いをはせ、再び名湯につかりました。列車が何度通り過ぎたことでしょう。至福の時間を堪能するあまり、危うく帰阪の一本を逃すところでした。

 ◆サンリバー大歩危 徳島県三好市山城町西宇1259の1。(電)0883(84)2111。食事付き宿泊、素泊まりもあるが日帰り入浴は大人700円、子供350円(三好市在住は大人500円、子供250円)。営業時間は午前11時〜午後10時(受け付けは午後9時まで)。

 ◇大吉 洋平(おおよし・ようへい)1985年(昭60)8月23日、兵庫県生まれの32歳。甲南大卒。2008年、毎日放送(MBS)に入社。高校時代にオーストラリア、大学時代は米国にそれぞれ1年留学していたことから英語でのリポートも得意。担当番組は「せやねん!」「ちちんぷいぷい」など。

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