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MBS大吉洋平アナウンサーの「温泉書き流し」

和歌山県串本町「弘法湯」 孫気分でゆったり 小窓からは黒潮打ち寄せる絶景が

[ 2019年2月27日 14:18 ]

「弘法湯」偶然見つけた心地よい名湯でした
Photo By 提供写真

 弘法大師と天邪鬼(あまのじゃく)の伝説で有名な和歌山県串本町の橋杭岩(はしぐいいわ)。海の浸食により生まれた奇岩群が約850メートルの列を成す国の名勝・天然記念物です。

 前回の川湯温泉から車で約1時間半。本州最南端まで行ってみようと足をのばしました。海沿いを南下し、橋杭岩まであと数分という所でさびついた看板が目に入ってきました。「お一人様、ご家族連れに弘法湯」の文字。国道から海辺へ続く細い坂道を下りると、日に焼けた赤茶色の屋根が印象的な一軒のおうちが。中には8畳ほどの和室がありました。

 こたつに入り、テレビを見ていた女性が笑顔で迎えてくれました。久しぶりに祖父母宅を訪れた孫のような気分です。ここは、1978年から地元自治会により管理されている公衆浴場「弘法湯」です。橋杭岩の根本から湧き出ているという源泉を、高野槙の湯船にためて提供しています。

 小さな浴室の窓からは、黒潮が打ち寄せる串本の海と南紀大島が。海辺によく湧く塩分を含んだ温泉ではなく、さらっと優しい単純泉という泉質。槙の肌触りが、湯にさらなる柔らかさを与えています。長湯は禁物。温泉ソムリエとしていつも肝に銘じていますが、たまには天邪鬼になりたい時も。偶然見つけたあまりに、平和的なこの空間が心地良く日が暮れるまで名湯に身を委ねてしまいました。

 ◆弘法湯 和歌山県串本町姫、(電)0735(62)0654。営業時間は午後1時半〜7時半。定休日は月、水、金。駐車場は3台。料金は大人500円、子ども150円、貸し切り5000円、洗髪料100円。

 ◇大吉 洋平(おおよし・ようへい)1985年(昭60)8月23日、兵庫県生まれの33歳。甲南大卒。08年、MBSに入社。高校時代にオーストラリア、大学時代は米国にそれぞれ1年留学していたことから英語でのリポートも得意。担当番組は「せやねん!」、「ちちんぷいぷい」など。

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