花組・瀬戸かずや 「心震える役」で感謝の退団公演

[ 2021年5月1日 05:30 ]

念願の大きな羽根飾りを背負い大階段を下りる瀬戸かずや
Photo By スポニチ

 安定感ある演技と独特の風格で人気の花組スター、瀬戸かずや。28日、東京宝塚劇場で開幕予定の「アウグストゥス/Cool Beast!!」(7月4日まで)で退団を決めた。宝塚大劇場での公演は新型コロナウイルス感染症の影響で途中公演中止となったが、10日に行われる「サヨナラショー」付きの本拠地千秋楽は無観客でライブ中継、配信が決まった。

 同公演ではスターの象徴である、念願の大きな羽根飾りを初めて背負い輝きもひときわ。「コロナでの自粛を経験し、退団公演ができることに感謝」と言葉を紡いだ。

 ローマ史上初の皇帝となったオクタヴィウスを描いた「アウグストゥス」では、宿敵アントニウスを熱演。クレオパトラ7世との妖艶な場面もあり「最後に、ここまで心が震える役に出合えたのはありがたいし、男役冥利(みょうり)に尽きる」と目を輝かせた。宝塚で最も歴史ある「花組」一筋18年。「花組の男役になれたことがうれしかったし、学年が上がるにつれそこへのこだわり、強い思いがあった」。“花男”のプライドを背負った瀬戸のラストステージが幕を開ける。(土谷 美樹)

 ◇瀬戸 かずや(せと・かずや)12月17日生まれ、東京都出身。神田女学園高を経て04年初舞台。花組配属。10年「麗しのサブリナ」で新人公演初主演。16年「アイラブアインシュタイン」でバウホール初主演。身長1メートル72。愛称「あきら」。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る