宙組・真風涼帆 明日への活力になれたら

[ 2020年10月31日 05:30 ]

「明日への活力になるような作品にしたい」と話す真風涼帆
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 トップスター・真風涼帆率いる宙組が挑むミュージカル大作「アナスタシア」が来月7日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(12月14日まで。来年1月8日~2月21日=東京宝塚劇場)。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大幅にスケジュールがずれ込んだため、宙組にとっては1年ぶりの大劇場公演。真風は「予想だにしなかった状況で、ひとつひとつのお稽古が“当たり前ではなかったんだ”と痛感し感謝する中で、皆前向きに取り組んでいます」と明かした。

 同作は、ロシア革命で殺害された皇帝一家の末娘・アナスタシアが実は生き延びていた――、という「アナスタシア伝説」をベースにしたファンタジー。アニメ映画は世界中でヒットし、ブロードウェーでもロングラン上演された。宝塚上演決定の随分前、真風もたまたまニューヨークで観劇したという。「まさか自分がやる、なんて思ってもいない時だったので一観客として本当に楽しかった。そんな作品の宝塚初演に携わることができて光栄」と感謝した。

 真風が演じるのは、記憶を失っていたアーニャ(星風まどか)を最初はだましながらも、ともに冒険の旅に出る青年ディミトリ。「あの時代のロシアで、きれい事だけでは生きていけなかった彼の素の部分、希望や夢ばかりではない“人間くささ”が出せたら」と力を込めた。
 ウィズコロナの中で向き合う大作。「まだまだ完全に不安はぬぐい去れない状況だとは思いますが、見に来ていただいた3時間は、そういうことを忘れて、明日への活力になるような作品にしていきたい」と誓った。(土谷美樹)

 ◇真風 涼帆(まかぜ・すずほ)7月18日生まれ、熊本県菊池郡出身。県立大津高を経て05年初舞台。星組配属。09年「My dear New Orleans」で新人公演初主演。15年5月、宙組に組替えとなり17年11月、トップ就任。身長1㍍75。愛称「ゆりか」。

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