専科・華形ひかる 〝最後だ〟と いう気持ちで挑む集大成のラストステージ

[ 2020年2月15日 05:30 ]

「負けてこなくてよかった」と21年間の宝塚生活を振り返る華形ひかる
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 専科スター・華形ひかるが現在、兵庫・宝塚大劇場で出演中の星組公演「眩耀(げんよう)の谷/Ray―星の光線―」(3月9日まで。東京宝塚劇場は3月27日~5月3日)を最後に21年間の宝塚生活に別れを告げることになった。

 退団を決めたのは前回の星組公演で前トップスター・紅ゆずるのサヨナラ公演「GOD OF STARS」に特別出演していた時だったという。「いろいろな事を考えて、ふと〝こうしたい〟という道を選んだ。少しでも迷いがあれば(退団を)選んではいなかった」と潔く決めた。「今は一日一日が〝最後だ〟という気持ち」と、卒業の25日までをかみしめながら、舞台に立っている。

 花組でスター路線を歩み、14年に専科に異動。当初は不安だったというが「先に待っているものがすごく濃かった」と振り返る。

 「ANOTHER WORLD」(18年)の貧乏神や「鎌足」(19年)での蘇我入鹿など悪役から面白キャラで存在感を示してきた。紀元前の中国を舞台にした「眩耀―」では周国の王・宣王を熱演している。新トップスター・礼真琴演じる青年武将を自分の欲のために使う悪役だ。「男役が好きで、突き詰めたくて。負けてこなくて良かった」と言い切るほど役に没頭している。退団後、女優としての再出発は考えていないという。〝男役・華形〟の集大成。すべての思いをラストステージにぶつける。(土谷美樹) 

 ◇華形ひかる(はながた・ひかる)9月26日生まれ、東京都出身。中野区立第十一中を経て99年初舞台。花組に配属。05年「落陽のパレルモ」で新人公演初主演。14年7月、専科へ異動。身長1メートル68。愛称「みつる」。

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