雪組・諏訪さき 芝居巧者が待望初主演で輝き放つ

[ 2020年1月11日 05:30 ]

ラストチャンスで新人公演初主演を射止めた諏訪さき
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 入団7年目の雪組男役・諏訪さきが21日、兵庫・宝塚大劇場で行われるミュージカル「ワンス アポン ア タイム イン アメリカ」の新人公演で初主演に挑む(東京宝塚大劇場は3月5日)。

 「いつか主演をやりたい」と願い続け、自身最後の新人公演でつかんだ大役。「最初に聞いた時は体中の力が抜けました。感謝の気持ちしかない。今までやってきた事がすべて無駄ではなかったな、と思うし、いろんな経験をした上でこの役を与えて頂いてよかった」と力を込めた。

 ハリウッド映画でも知られる名作で、ギャングとしてしか生きることのできなかった青年の一代記。実力派トップスター望海風斗(のぞみ・ふうと)演じる難役だからこそ思いも格別だ。

 母がOGで幼少のころから宝塚は身近な世界だった。自然に憧れ、宝塚に入ったが、後輩が初主演を射止める姿に複雑な思いもあった。「どれだけ苦しくても〝辞めたい〟とか〝逃げたい〟とは思わなかった。たとえ最終的に新人公演の主演ができなかったとしても〝宝塚を盛り上げたい〟という気持ちに変わりはない」と言い聞かせ努力を重ねてきた。

 「るろうに剣心」(年)の加納惣三郎や昨年、「壬生義士伝」で演じた大野次郎右衛門など、新人公演で演じた役の数々は、主演でなくとも舞台を引き締め、客席の心をとらえてきた芝居巧者。コツコツ実力を蓄えてきた諏訪がセンターで放つ輝きも楽しみだ。(土谷美樹)

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