星組・紅ゆずる(下)後輩へ舞台で伝える「自分らしさ」と「初心」

[ 2019年5月18日 14:37 ]

「個性を大事に」と後輩にメッセージを送る紅ゆずる
Photo By スポニチ

 星組トップスター・紅ゆずるが中臣鎌足に扮する「鎌足―夢のまほろば、大和(やまと)し美(うるわ)し―」が19日、東京・日本青年館ホールで開幕する(25日まで)。10月13日、次回大劇場公演「GOD OF STARS/エクレール ブリアン」の東京千秋楽で退団する紅にとっては、今回が“プレ・サヨナラ公演”。カウントダウンが始まった今、後輩に伝えたいことは山ほどあるという。

 特に言いたいのは「みんな横並びで頑張ろうではなく、一歩でも前に出て、失敗してもいいから個性を出してほしい」。成績下位で入団し、どんな舞台の端っこでも“自分らしさ”を大事にトップに上り詰めた彼女だからこその言葉に重みがある。さらに「宝塚に入れた、ということの初心を忘れないでほしい」とも。「そういうのが必ず舞台に出る」と力説した。

 一方、個人的に心配しているのは来年のバレンタインデー。「当たり前のように、物凄い数のチョコレートを頂けてたのが、ふと考えると“来年はこのカカオ天国がないのか?”と。“バレンタインなんかいいよ”って言ってたけど、内心楽しみにしていたから、ちょっと寂しい」。最後はちゃっかり笑わせてくれるのが彼女らしい。(土谷 美樹)

 ◇紅 ゆずる(くれない・ゆずる)8月17日、大阪市生まれ。東大谷高を経て02年初舞台。星組配属。08年「スカーレットピンパーネル」で新人公演初主演。11年「メイちゃんの執事」でバウホール初主演。16年11月、トップスター就任。昨秋には台湾公演も成功させた。身長1メートル73。愛称「さゆみ」。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る