珠城りょう(上)「新コンビ」「新ジャンルの役への挑戦」で見えた無限の可能性

[ 2019年1月12日 12:08 ]

月組新トップコンビお披露目公演「ON THE TOWN」(~1・20東京国際フォーラム)

「役者としてまだまだ可能性は見いだせそう」と話す珠城りょう 
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 月組の新トップコンビ、珠城りょう&美園さくらのお披露目公演「ON THE TOWN」。上演中の東京国際フォーラムには、連日大勢のファンが駆けつけ新生月組の船出を見守っている(1月20日まで)。

 愛希れいかの退団に伴い、トップ娘役に就任した美園は歌、ダンス、芝居と三拍子そろった実力派。トップスター珠城も「とっても素直で、最近の娘役とはちょっと違う、クラシカルな雰囲気を持ち合わせているので、彼女なりの娘役像を確立してほしい」と期待を寄せる。

 同作は1944年初演のブロードウェーミュージカル。24時間という限られた時間で展開するラブコメディーで、高揚感の中に「古き良きアメリカ」を感じさせる。

 前作の「エリザベート」という重厚な作品から、180度転換したような作品に、珠城は「これだけ振り幅のある役を次々にやれるのは、凄く幸せなこと。前回は私服でも黒ばっかり着ていたのに今、この爽やかな自分に違和感さえ感じます」と笑わせた。

 昨年は宝塚の常識を覆したとも言えるショー「BADDY」でファンの度肝を抜いたかと思えば、世界的名作「雨に唄えば」に「エリザベート」を経て、新年のスタートを切った。「相手役も変わって、ますますいろんなことが楽しみ。自分でもさまざまなジャンルの役に挑戦させていただいて、実は自分も役者として、まだまだいけるんじゃないか?って思えるようになった」と力強い。トップ3年目でも無限の可能性を秘める頼もしい存在だ。(土谷 美樹)

 ◆珠城 りょう(たまき・りょう)10月4日生まれ、愛知県蒲郡市出身。光ケ丘女子高を経て08年初舞台。月組配属。10年「スカーレットピンパーネル」で新人公演初主演。13年「月雲の皇子」でバウホール初主演。14年からはダイキン工業のCMにも出演。16年9月、トップスター就任。身長1メートル72。愛称「りょう」。

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