珠城りょう(上) 自分らしくエネルギッシュな10代目トートを

[ 2018年8月18日 12:15 ]

月組公演「エリザベート」(8・24~10・1宝塚大劇場、10・19~11・18東京宝塚劇場)

「エネルギッシュなトートでいたい」と話す珠城りょう
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 宝塚で10度目の上演となるミュージカル大作「エリザベート」が8月24日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(10月1日まで。東京宝塚劇場は10月19日〜11月18日)。「黄泉(よみ)の帝王」トートを演じる月組トップスター珠城りょうは「10代目トートというところにあまりこだわりはなくて、諸先輩へのリスペクト、思いは大事にしつつ自分たちなりの作品を作り上げたい」と、自分らしさを強調した。

 毎回、その見た目も個性が光るトート像。これまでシルバーベースに赤や青の色を加え仕上げられるロングヘアのカツラも、今回はブロンドをベースにし、それだけでもかなり印象の違うものが完成しそうだ。

 さらに、今回はヒロインを演じるトップ娘役・愛希(まなき)れいかの退団公演。「送り出す側としては“退団だから”という特別な思いではなく、組として今できる一番いい作品を作り上げて送り出すことがベストなのかな、と。彼女にとっても満足いけるものが作れれば」と思いは強い。

 特別、役作りに関して話し合うことはないそうだが「彼女が作り上げてくるエリザベートは揺るがない意志というか、強さを持っている。それに対する時に私のトートはどうあるべきなのか。存在の大きさ、あの大劇場の大きな空間を支配するエネルギーは出していきたい」。珠城が持つ男役としての恵まれたスタイル、その高いポテンシャルを存分に生かした10代目トートがファンの心を捉えそうだ。(土谷 美樹)

 ◆珠城 りょう(たまき・りょう)10月4日生まれ、愛知県蒲郡市出身。光ケ丘女子高を経て2008年初舞台。月組配属。恵まれた体格と三拍子そろった正統派男役として注目を集め10年「THE SCARLET PIMPERNEL」で新人公演初主演。13年「月雲の皇子」でバウホール初主演。14年からはダイキン工業のCMにも出演。身長1メートル72。愛称「りょう」。

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