望海風斗(下) 周囲への感謝と調和を重んじることで増したトップの輝き

[ 2018年6月2日 11:23 ]

ミュージカル「凱旋門」(6・8~7・9宝塚大劇場、7・27~9・2東京宝塚劇場)

「だんだん肩の力が抜けてきた」と話す望海風斗
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 イングリッド・バーグマン主演で映画化もされた名作「凱旋門」が6月8日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(7月9日まで。東京宝塚劇場は7月27日〜9月2日)。

 宝塚では18年ぶりの再演で、当時雪組トップスターだった専科の轟悠が今回も主演。現トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)は、轟演じるラヴィックの親友役で、実力派トップ・望海と男役の手本である轟との共演が今から楽しみだ。2部の「Gato Bonito!!」は全編黒塗りのラテンショーで、望海がアルゼンチンタンゴを披露するなど「初挑戦の部分もあるので、自分でも楽しみ」と笑顔を見せる。

 トップになってもうすぐ1年。「だんだん肩の力が抜けてきた」と表情も柔らかくなった。「最初は“しっかりしなきゃ”という気持ちが強過ぎて。でも、実は周囲がしっかりしているから頼っていいんだ、と気がついた。逆に自分は真っすぐ進むことに集中できます」と組の仲間に感謝する。「トップは孤独」とあらゆる人から言われてきた。カリスマ性や絶対的オーラ、実力。「一人で戦わなきゃいけないことはたくさんあるけれど、その中でたわいもない話をすること、コミュニケーションを取ることを大事にしています」。周囲との調和を大事に、頂点の望海は輝きを増す。(土谷 美樹)

 ◆望海 風斗(のぞみ・ふうと)10月19日生まれ、横浜市出身。法政女高を経て2003年初舞台。花組配属。09年「太王四神記」で新人公演初主演。芝居、歌、ダンスと三拍子そろったスターとして活躍し14年11月、雪組に組替え。昨年7月、トップに。身長1メートル69。愛称「だいもん」。

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