渡辺名人 19年タイトル保持も無冠危機「もうちょっといい将棋を指さないと」

[ 2023年5月23日 05:04 ]

名人戦第4局2日目に臨む渡辺明名人(日本将棋連盟提供)
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 渡辺明名人(39)が挑戦者に藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖を含む6冠=を迎える第81期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負第4局は22日、福岡県飯塚市の麻生大浦荘で2日目が指し継がれ、先手藤井が69手で勝利した。

 後がなくなった渡辺は終局後、「早い時間に終わってしまって。攻めの手順がおかしかった。もうちょっといい将棋を指さないと」とファンにわびるような言葉を残した。注目のシリーズで、勝てば対戦成績をタイへ戻せた。熱戦にできなかった責任を背負い込んだ。

 九州でのタイトル戦とは相性がいい。過去12勝4敗の勝率7割5分と、通算勝率を1割近く上回る。その中には08年竜王戦、当時の羽生善治名人の挑戦を受け3連敗の後、4連勝を遂げた第4局がある。熊本県菊池市での逆転勝ちから史上初の大逆転へつなげた。

 4期目の名人位獲得を目指し、5期で手中にする永世名人資格(襲位は原則引退後)が近づいていた。渡辺は04年の年末、初タイトルとなる竜王位に就いて19年。初タイトルから無冠時代がないままきたが、最後の1冠を失う瀬戸際に立たされた。勝率上、優位な先手番で迎える第5局から反撃を開始したい。

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