THE SECOND ギャロップ衝撃の4分ツッコミなし漫才でV「みんな、夢めちゃくちゃあるよ!」

[ 2023年5月20日 23:30 ]

お笑いコンビ「ギャロップ」の林健(左)と毛利大亮
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 結成16年目以上の芸人を対象にしたお笑い賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~グランプリファイナル」(後7・00)が20日、フジテレビ系で生放送され、関西を中心に活動するギャロップが決勝でマシンガンズを破り、王者に輝いた。

 長年の苦労をかみ締めるように、林健(45)は両手で静かにガッツポーズを作った。右手にはギリシャ数字の「2」がかたどられたメタリックなトロフィー、左手には賞金1000万円の目録。相方・毛利大亮(41)は「3本できてホントに良かったです。正直言うと、劇場の出番があまりなかったんですよ、最近。それがショックで。これ取ったら出番を取れるでしょう」と、晴れやかな笑顔を見せた。

 今年、新たに創設されたお笑い賞レースは、トーナメント戦形式で開催された大会。衝撃の“ロングツッコミなし”漫才を披露した。マシンガンズとの決勝では、ボケの林健(45)が、フランス料理のシェフを目指し渡仏し、一人前になっていく様子をボケながらしゃべり続け、ツッコミの毛利大亮(41)を“置き去り”に。約4分間、1人でしゃべった後、毛利の「長~い!」で特大ツッコミが入り、スタジオを爆笑に包んだ。今大会はネタ時間がM―1グランプリより2分長い6分。やや長めのネタ時間だからこそなせる技で、スタジオ観覧者100人による投票は276―246の大差。マシンガンズ滝沢秀一も「憧れますね。こういうの。技術みたいな」と脱帽のネタだった。

 先輩の無念を晴らす優勝だった。1回戦は、劇場でも頻繁に顔を合わせるテンダラーとの関西ベテラン同士の顔合わせ。毛利は「芸人になる前、学生のころからテンダラーさんの漫才を見に行ってましたからね」と敬意を払いつつの対決だった。5点差で目標の先輩を破ると、「ホントに世話になっているので…」と涙で声を詰まらせる場面もあった。囲碁将棋との準決勝では、電車での車内マナーや困っていることをコミカルに表現。得点は284―284で並んだが、投票で最高の3点を付けた人が多かったため勝ち進む、薄氷の勝利だった。

 ギャロップはボケの林、ツッコミの毛利により、2004年に結成。18年にはM-1グランプリで初の決勝(8位)に進んだが、ビッグタイトルには無縁だった。毛利は自身のミスを今でも悔やんでいるといい、「最初のしゃべり出しから僕がミスしているので、相方に対して後悔というか」と告白。5年前の“忘れ物”を取り返し、初の賞レース頂点に立った。

 薄毛の悩みを笑いに昇華させた林は、番組中に寂しい後頭部を何度も映され、そのたびにスタジオは爆笑。タイトルはもちろん、収穫たっぷりの大会だった。林は毛利と肩を寄せ合いながら、「くすぶってるみんな、夢めちゃくちゃあるよ!」と、芸人仲間に呼びかけた。

 大会はフジテレビの開局65周年、吉本興業の110周年を記念して放送された。参加資格が15年以内のM-1グランプリと対照的に、実力や才能はあっても、出場できる賞レースがないベテラン芸人たちの「2番目のチャンス」として創設された。そのため、出場資格は結成16年以上で、全国ネット放送の漫才賞レースに優勝していないこと。優勝賞金は1000万円で、副賞として高級スーツの仕立券が贈られる。今大会は133組がエントリーし、決勝大会はスピードワゴン、三四郎、超新塾、ギャロップ、テンダラー、マシンガンズ、囲碁将棋、金属バットの8組が勝ち進んだ。司会は東野幸治、宮司愛海アナウンサーが務めた。大会アンバサダーはダウンタウン松本人志。

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